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グリーンメディック薬局 少路様

No.4グリーンメディック薬局 少路様

調剤機器・設備一式(バイアル払出機EV-54、プレミアム調剤台ZENITH(ジーニス)他)

薬局入り口
語り手)株式会社グリーンメディック 代表取締役 多田耕三様
取材編集) 株式会社ユヤマ 営業企画部長 森和明
文書起草) 株式会社ユヤマ 営業企画課 松尾笑加

薬局全体について


待合スペースから見た受付窓口

マットな墨色に統一された調剤室内
左側はプレミアム調剤台ZENITH(特注)

(森)こちらは医療モールとしての開局ですが、これまでのグリーンメディックさんのお店とはまったく異なる黒基調の配色で、従来の薬局という概念を大きく超えた素敵なつくりになっていますね。

(多田社長)そうですね、今回の店舗では医療機関を追ったつくりはしたくなかったんですよ。
特定の医療機関ではなくこの地域全体を見た、処方箋がなくても来て頂けるような薬局づくりを目指しました。緑丘、東豊中地区といったエリアの健康全体をサポートするインフラを目指しているのです。

実は前店までは、病院からの一連の流れの中での薬局づくりを意識していました。病院で診察してもらった患者さんは、その病院の清潔感や静かさのある空間を意識に残したまま来局されます。
診療所とか開業医ではなく、病院の落ち着いた空気感。
ですから、薬局も病院と同じように医療機関であること、そして信頼できるというイメージを意識して、カーペット敷きでほこりが立たないようにしたり空間にゆとりを持たせ、プレーンな白基調に仕上げていました。

ですが、従来の薬局は「行きたい薬局」になっていない。わざわざ訪れてみたいというウォンツがないのではないかと感じていました。そこで、このお店には処方箋を持っていなくても、帰りがけにちょっと寄って下さる薬局にしたい。幸い駅前でもありますし、そのように考えたのです。

そのためには、つまり処方箋がなくても来て頂ける薬局になるためには、薬物治療への対応の前に思わず訪れたくなるウォンツが必要です。例えば、医薬品以外の日用品やサプリメントなどといったプロダクトが置いてあったり、薬局内で簡単な検査ができるなどですね。では、そうしたサービスや販売を行うのに適正な空間って何だろうと考えた結果が今回のような黒基調の店舗づくりに繋がったわけです。
病気になってからの治療だけではなく、病気になる前の方にふさわしい空間とは何か?
今までとは違う、パラダイムシフトが必要だったんです。

これまで通りの白基調だとどうしても膨張色だから、それぞれのお薬の色がハレーションを起こして、雑然としてしまう。ところが黒だと、お薬のばらばらな色をうまく吸収してくれて落ち着くと思うのです。ここで使っている黒は日本、つまり『和』をイメージする『墨色』がキーワードになってもいるのです。


個別相談や検査用スペース

物販スペース

(森)このあたりは比較的富裕層が多いエリアだと認識していますが新しいマンションも多く建ちましたね。
それを見越した店舗づくりをお考えだと思うのですが、具体的にはどのような方をターゲットとされていますか?

(多田社長)そうですね、富裕層の方は多いです。では富裕層であればどのような特徴があるのか?それは『知識』だと考えています。健康にまつわる知識を持っていると、自然と健康に関する関心は高くなり、治療のみならず『予防医療』へと意識が向いていくものだと思います。そうした方に処方箋がなくても来て頂ける薬局を目指しています。

そして、地域がら60代の団塊世代と30代の団塊ジュニア、2つの年齢層の方をメインの対象と捉えています。中でも30代の方はとても家族を大切にする傾向が強かったり、オーガニックなものへの関心が高かったりするのではないかと思います。ですから店舗づくりの素材にもアルミは用いず、スチールと木を組み合わせた設計としました。そして、黒もただの黒ではなくマット系でしっとりと落ち着く墨色にしています。床材もタイルなどではなく、落ち着いた色の絨毯やフローリングを配したものになっています。ですから、歩く音も小さく静かな空間を生み出すことに成功しました。


全自動錠剤分包機LitreaⅡSE
(特注:マットブラック)

散薬分包機Single-R93zⅡ・ChartyⅢ
(特注:マットブラック)

(森)ところで、実際に来局された方への対応と言いますか、
スタッフの方のオペレーションにはどのような工夫をされるのでしょうか?

(多田社長)一番意識しているテーマは「情報の適正化」です。 これまでの薬局では、情報の適正化がなされていないと思うのです。お越しになる患者さんには色々な疾患の方があり、当然ながら固有の事情をお持ちです。であるにも関わらず、薬局サイドは風邪の患者さんが来ても、がん治療中の患者さんであっても、一旦、処方箋を受け取ってしまったら、同じように薬を取り揃えて鑑査して服薬指導を行うという、ひとつのオペレーションの中にはめ込んでしまうのが現状です。しかし、こうした対応の仕方には無理があると思っています。

具体的に言いますと、患者さんによってお薬の詳しい説明を求めているかどうかは違いますし、薬局側から見ても疾患によって説明度合いも異なってくるものではないでしょうか。こちらの店舗ではSkip the Lineという、アプリで処方箋を送ってくれたDo処方の患者さんを対象に、専用の窓口を設けて優先的にお薬を渡す仕組みを用意しています。

Skip the Lineを利用する患者さんの大半は詳しい説明を求めておらずスピード重視と言って良いでしょう。だから、若い薬剤師のトレーニングにはちょうど良い。ところが、副作用も含めて注意深い観察が必要な患者さんの場合にはどうでしょうか。要するに、患者さんの疾患やニーズを見て対応を変えるのが理想ですし、当社の薬剤師にはケースバイケースで話し方も変化させるように指導をしているのです。

厚生労働省も調剤前確認を求めています。私たちも調剤前確認によって、どのようなオペレーションを行うかを見極めていかないといけないと思っています。それが情報の適正化に繋がっていくのではないでしょうか。


多田社長

Skip the Line専用窓口

(森)なるほど。『顧客』ではなく『個客』という表現であらわすべき概念で捉えられているようですね。
斬新な仕組みを用意するだけではなく、ハイタッチな要素と両面を強化することで患者さんに選択肢を用意されているということですね。

(多田社長)そういう事です。患者さん個々によって必要とすること、求めていることは違いますから。
ソニーが提供しているお薬手帳サービス「harumo(ハルモ)」を独自に薬局カードとして採用し、患者さん全員にお渡しています。患者さんへの説明はiPadを使用していますが、ハルモをリーダーにかざすことでその患者さんへの調剤履歴などの情報がiPad上に表示されます。
ですから、患者さんから処方箋を受け取ったら、薬を取り揃えている間にiPadでスムーズに説明を始めることができます。快適な空間を用意しても待ち時間自体はやはり無駄なので、できるだけ待ち時間の無いように工夫しているのです。

また、調剤行為。これは患者さんの立場からすれば、ある意味ブラックボックス化されていると言えると思うのですが、全部オープンにしたらいいじゃないか。そう考えています。患者さんも薬剤師が中で何をやっているかがわかれば、待ち時間にも納得がいくのではないでしょうか。ジェネリックについては、お薬の説明をしている中で、患者さんから希望があれば、途中で変える対応も行います。但し、コストメリットが明確でないものについては、当社では採用をしていません。採用しているものであれば、そちらに変更します。こうした場合も、「変更するので5~10分お待ち頂けますか?」ときちんと説明すれば、患者さんだって待って下さるものです。

バイアル払出機EV-54の導入について


バイアル払出機EV-54

マルチカウントマシンFully-Rx
(錠剤カウント機)

(森)さて、当社も輸出向けでは数多く経験していますが、国内ではまったく経験がない錠剤のバイアル払出機導入について伺います。
私たちが知る限り、ボトルでの錠剤の投薬形態は日本初になりますが、導入にあたってどのような狙いをお持ちでしょうか?

(多田社長)バイアル払出機を導入する一番の狙いは、「薬」という概念を変えることにあります。
元々、製薬会社から出荷されてきた際には、薬はボトルに入っていたんですね。それが、持ち運びに便利なことなどから、PTPシートへと形態が変わっていったのです。ところがこうなると、便利にはなったんだけれども抜け落ちたものがある。それは、どれが何の薬でどんな服用時の注意事項があるかといった薬の情報。薬はこの『情報』とセットで存在することこそが大切なんです。

しかも、PTPシートになってしまうと、どうも取り扱いまでぞんざいになってしまうケースもあるんですよね。例えばレコード盤とCDを思い浮かべて頂くと、レコード盤は落とさないように大事に扱いますが、CDはそのへんにポンと投げてしまいますよね。PTPシートもそれに近くて、安定性や機密性・利便性があるけれども、バラバラに1個ずつシートを切ってしまって、どれがどの薬か分からなくなってしまう方が多くいらっしゃいます。こういった方は、バラバラにしないように注意しても、やっぱり家に帰ると切ってしまいます。バラバラにして同じ缶の中などに入れてしまうと、どれがどの薬か分からないし、用法も確認することが出来なくなります。

ですから、同じ薬をまとめてボトルに入れてラベルを貼ってある方が、その薬の情報をいつでもすぐに確認できるので、いいんじゃないでしょうか。ボトルのラベルにQRコードなどを印字すれば、知りたい時にWEB上で詳細を確認するといったこともできますし。

(森)そうなれば、ある種、メディアとも言えますね。
薬をモノだけではなく、モノと情報のセットでかたまりにしてしまうという意味で。

(多田社長)そうなんです。メディアですね。もっと言えば、ラベルを広告にしてもいいんじゃないかと思いますね。払い出されるお薬に関連したPRを製薬会社が掲載するなど。
まあ、バイアル払出機を導入してボトルで払い出すという方式は、デザインの新しさもありますが、やはり一番は情報提示との親和性ですね。

(森)スタイルだけではなく、情報という観点から、いやそちらを主とした観点から、
ボトル(=バイアル)という払い出し方を受け入れられる見込みが十二分にあるんですね。

(多田社長)そうです。受け入れられる見込みはあります。
1つは冒頭にお話した地域がらもありますが、患者さんが自分で選び取ることが出来るか出来ないか、ということが大事になってくると考えています。
2つ目は、30代の患者さんがこの店舗の主要なターゲットであること。
今の30代の方々は、昔のこうあるべき論では納得してくれないので、彼らが選びたくなる受け皿を薬局としても用意しておかないといけない、そう思っています。
ボトルは、お薬をお渡しする形態の選択肢の1つとして用意するのです。iPadで患者さんに説明をする際に、ボトルで払い出すメリットをお伝えした上で、ご希望の払出形態を選択して頂くことで、患者さんの主体的な関わりを持って頂ける薬局にしていきたいと願っています。


バイアル瓶

応接室にて

(森)時代を先取りしたどんな薬局になっていくのか楽しみですね。
最後にバイアル払出機の導入について、勤務している薬剤師さんからはどのような声が上がっていますか?

(多田社長)実際の使用感などについてはこれからですが、新しいモノに対しての期待感は相当ありますね。

(森)我々としても期待しておりますので、実際薬局がオープンしてしばらくしたら、是非また取材に来させてください。

(多田社長)ぜひ、フィードバックさせて頂きたいので、よろしくお願いします。

グリーンメディック薬局 少路様はこんなところ

処方箋がなくても来て頂けるお店にしたい


薬局外観(医療モールの1階)

24時間対応用受付窓口も
あります。

大阪モノレール「少路」駅より徒歩1分の好立地に、ブランドショップを思わせるおしゃれな外観。
中に入ると、マットな黒と自然の木材を利用した内装、明るすぎない照明が落ち着いた雰囲気を醸し出しています。医薬品だけでなく、サプリメントや除菌スプレーなど、日用品も取り扱い、血液検査やインフルエンザの検査なども出来るようにするなど、「薬局」を感じさせない、気軽に立ち寄りやすい工夫がたくさんあり、オープンしてからどんな方が集まってくるかが楽しみなお店です。

※2015年3月9日に取材し、4月1日にオープンされました。

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