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2016年10月号

  • フェンス撤去、厚生局に報告不要‐厚労省が疑義解釈‐厚生労働省

    情報提供元:薬事日報社

    ◇厚生労働省は、医療機関と薬局を同じ敷地内に併設することを禁じた構造上の規制を緩和する改正通知を10月から適用することに関して、既に保険指定されている薬局が医療機関との間を仕切っているフェンス等を撤去する場合、地方厚生局へ報告することは不要との解釈を、都道府県、日本薬剤師会などの関係団体に通知した。

     

    ◇既に厚労省は、保険指定されている薬局が10月1日以降、現在薬局と医療機関を区切っているフェンスなどを撤去する場合、保険の「再指定は不要」との解釈を示していたが、新たに今回、フェンスを撤去した場合に地方厚生局への報告は不要との見解を通知したもの。保険薬局の指定更新時には確認が必要になる。
    ただ、フェンスを撤去することにより、医療機関と薬局の「一体的な構造」に当たる場合があることに留意するよう喚起した。

     

    ◇また、処方箋で変更不可とされていない医療用医薬品について、後発品への変更だけでなく、基礎的医薬品への変更調剤を行うことができるとの解釈を示し、3月31日までに変更調剤が認められていたものについては同様に変更調剤できるとした。

  • 包装の色で判断、薬取違え‐薬剤名の確認を注意喚起‐日本医療機能評価機構

    情報提供元:薬事日報社

    ◇日本医療機能評価機構は、アンプルや包装の色が類似していたことが薬剤取り違えの要因となり、患者に誤った薬剤を投与した事例を15日付の「医療安全情報」で報告し、関係者に注意喚起した。

      アンプルや包装の色など外観が類似した薬剤を取り違えた事例は4件。具体的には、外来受診した患者が薬局で内服薬を受け取って帰宅したが、受診後より食欲不振、倦怠感が強く、歩行困難となった。2日後、症状が改善しないため外来を受診し、脱水症状で入院となったが、入院後に持参薬を確認したところ、「ワーファリン錠1mg3錠 1日1回夕食後」の薬袋にラシックス錠40mgが入っていることに気づき、薬局に確認したところ、薬剤師は調剤する時に同じ棚の赤いPTP包装を見てワーファリン錠だと思い込み、鑑査でも間違いに気づかないまま患者に渡していたことが判明した。

    また、別の事例では、手術中に患者が吐き気、気分不快感を訴えたことから、手術を行っている医師が「プリンペランを静脈注射」と口頭で指示が出たとき、看護師は他の処置を行っていたため、別の医師がプリンペランは茶色のアンプルという認識で薬剤を取り出し、一人で準備して投与した。その後、患者の血圧は60〜80mmHg台となり、エフェドリンを投与した。手術終了後、看護師が術中に使用した薬剤のアンプルを確認したとき、プリンペランの空アンプルがなく、使用していないはずのペルジピンの空アンプルを発見、薬剤を投与した医師に確認したところ、薬剤を取り違えてペルジピンを投与したことが判明したというもの。

     

    ◇こうした事例が発生した医療機関に対し、同機構はアンプルや包装の色が類似した薬剤が存在することを認識するよう促し、アンプルや包装の色で判断せず、薬剤を手に取ったときに薬剤名を確認する手順を決めて遵守するよう注意喚起した。