Pickup News - 医療業界の動向はこちらから 情報提供元・薬事日報
2016年11月号

かかりつけ薬剤師啓発へ、一般向け動画を作成・公開

◇日本薬剤師会とくすりの適正使用協議会(RAD-AR)は、患者や市民に対し、かかりつけ薬剤師の職能を啓発するための動画を作成し、公開した。
動画は、薬を飲み忘れてしまった場合の対応や、残薬への対応、薬による副作用と思われる症状が出たときの対応など、「知っているようで知らない」薬に対する患者の素朴な疑問を紹介すると共に、それらの疑問を解消するため、身近なかかりつけ薬剤師を活用し、相談するよう呼びかける内容になっている。

 

◇日薬では、患者が薬を安全・安心に使用できるよう、かかりつけ薬剤師・薬局の機能・役割の普及に向けた取り組みを進める一方、RAD-ARでは、患者と医療者がパートナーシップを構築し、コミュニケーションをとりながら治療に向き合う「コンコーダンス」の実現に向けた活動を行っており、双方の目的が合致したことによって、共同での動画作成に至ったとしている。
動画を通して、「かかりつけ薬剤師の機能と役割について理解してもらい、かかりつけ薬剤師を活用するきっかけになれば幸い」としている。
動画は、日薬およびRAD-ARのホームページで閲覧することができる。

厚労省「PeOPLe」‐既往歴、服薬歴を一元管理、国民の医療データ統合へ

厚生労働省は、健康な時から病気や介護が必要な状態になるまでの国民の基本的な保健医療データを統合した情報基盤「PeOPLe(ピープル)」を整備し、2020年度を目標に段階的に運用を開始し、25年度までに本格運用をスタートさせる予定。薬剤師や医師などの医療専門職が服薬歴や既往歴を把握し、効果的な治療法を提案できるようになるほか、全ての患者や国民もアクセスでき、活用できる開かれた情報インフラとして健康管理などに活用してもらう狙いだ。

 

◇塩崎厚生労働相の私的懇談会「保健医療分野におけるICT利活用推進懇談会」が提言をまとめた。情報基盤“ピープル”は、性別や年齢などの基本情報や既往歴、服薬歴、アレルギー、副作用等の患者データを統合し、医療用のIDを活用して管理するというもの。データは薬剤師や医師などの医療専門職が共有することにより、過去に処方した薬を把握して効果的な治療法を提案できるようになるほか、処方された後発品について効果があったかどうか判断することや、在宅医療の現場で医師、薬剤師、看護師など医療者間の情報共有を円滑にし、効率的できめ細かな対応ができるとしている。

 

◇救急搬送時や災害時に、かかりつけではない医療機関を受診した場合や発作などで患者本人が意識を失っているケースでも、データベースに蓄積されている患者情報をもとに最適な治療が受けられるようになる。患者自身もデータベースである“ピープル”にアクセスできるようにすることで、病気を予防するための生活習慣など、健康管理に役立つ情報を提供する。ただ、個人情報を取り扱う観点から“ピープル”への参加には本人の同意が必要としている。

 

◇また、統合したデータを産官学が活用できる「データ利活用プラットフォーム」も同時に整備する。製薬企業や研究機関、自治体などの利用者のニーズに応じて、データを匿名化して提供する。 利用者には、人工知能(AI)を活用してデータの質向上や効率化を行い、革新的創薬の実現や医薬品の安全対策などの成果として、社会に還元してもらう考えだ。

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