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2017年10月号

  • 15年度国民医療費は42.4兆円‐薬局調剤は過去最高伸び‐厚生労働省‐

    ■厚生労働省は13日、2015年度「国民医療費の概況」を公表した。医療機関などで保険診療の対象となる治療にかかった費用の総額は42兆3644億円となり、前年度から1兆5573億円(3.8%)と大きな伸びを見せた。医療の高度化やC型肝炎治療薬など高額薬剤の影響による薬局調剤費の伸びが9.6%の7兆9831億円と過去最高となったことが影響した。人口1人当たりの国民医療費は3.8%増の33万3300円で、いずれも9年連続の増加となった。

     

    ■国民医療費の総額を年齢階級別に見ると、0〜14歳は2兆5327億円、15〜44歳は5兆3231億円、45〜64歳は9兆3810億円、65歳以上は25兆1276億円で、65歳以上の医療費が全体の59.3%と約6割を占めた。 1人当たりの国民医療費を年齢階級別に見たところでは、65歳未満は18万4900円(前年度比3.0%増)、65歳以上は74万1900円と2.4%の伸びを見せた。そのうち、医科診療の医療費はそれぞれ12万5100円、54万2700円、薬局調剤医療費は3万5500円と13万8000円だった。
    診療種類別では、医科診療の医療費が30兆0461億円(2.7%増)。そのうち、入院医療費は15兆5752億円(2.0%増)、入院外医療費は14兆4709億円(3.5%増)となった。歯科は2兆8294億円(1.4%増)、薬局調剤医療費は高額薬剤の影響により、前年度比9.6%増の7兆9831億円と大きく伸長。国民医療費全体に占める割合も18.8%と約2割に迫った。
    医科診療の医療費を主傷病による傷病分類別に見ると、循環器系の疾患が5兆9818億円と最も多く、次いで新生物が4兆1257億円と昨年度と同様の傾向で、これらの医療費で全体の約3割を占めた。
    制度区分別では、「公費負担医療給付分」が3兆1498億円(3.6%増)、「医療保険等給付分」が19兆8284億円(3.7%増)、「後期高齢者医療給付分」が14兆0255億円(4.7%増)、「患者等負担分」が5兆2042億円(2.7%増)となっている。

  • 多職種連携・協働がキーワード‐社会的信頼得る研鑽の機会‐第78回九州山口薬学大会

    ■第78回九州山口薬学大会が17、18の両日、宮崎市内で「薬剤師を生きる今、この瞬間―太陽の国からはばたき、そして未来へ」をテーマに開かれ、台風18号が通過する中、3000人の参加者が詰めかけた。一昨年の鹿児島県での日本薬剤師会学術大会開催、昨年の熊本地震による中止に伴い、3年ぶりの開催となった今年の大会では、多くのセッションで多職種連携・協働をキーワードに熱いディスカッションが展開された。

     

    ■大会であいさつした小山明俊実行委員長(宮崎県薬会長)は、「医薬分業の推進と近年の急速な高齢社会の進展など社会的構造変化に伴い、薬剤師の責務が多様化し、責任も重くなっている」と指摘。その上で、「われわれは新時代の薬剤師として変貌を遂げることが最大の課題になっている。この大会を、そのきっかけにしてほしい」と訴えかけた。

     

    ■続いて、原口享九州山口薬剤師会会長が、「健康サポート薬局がスタートし、地域包括ケアに向けての取り組みが着々と進む中、有意義な大会となることを祈念したい」とあいさつした。佐々木均九州山口薬学会会頭(長崎大学病院・薬剤部長)も「大正13年に全ての職種の薬剤師が一堂に会して第1回大会がスタートしてから94年が経過した。様々な意味で国民の薬剤師への期待が大きい中、今回の大会は、一度立ち止まって薬剤師の意義を考える良い機会になっている。しっかりと研鑽してほしい」と強調した。

     

    ■来賓あいさつでは、「偽造薬や処方箋の付け替え問題など薬剤師の倫理観が問われている。われわれは責務を思い返し、社会からの信頼を得られるように研鑽を積まねばならない」との山本信夫日薬会長の祝辞を田尻泰典日薬副会長が代読。 森和彦大臣官房審議官も「健康サポート薬局は、479軒の届出が出されている。地域住民に寄り添うかかりつけ薬剤師・薬局として活躍されることを祈念している」と加藤勝信厚労大臣の祝辞を代読した。

     

    ■また、松本純衆議院議員は、「われわれの職能をいかに守っていくかを考えると政治との関わりは不可欠になる」と強調した。藤井基之参議院議員も、「患者に薬剤師の努力をもっと知ってもらい、社会評価へとつなげていかねばならない」と指摘。さらに、「われわれの仲間を1人でも増やして国政の場に来てもらうことも重要である。次回の参議院選挙では、ぜひ本田あきこ氏をよろしくお願いしたい」と呼びかけた。

     

    ■次期参議院選挙組織内候補の本田あきこ氏(日本薬剤師連盟副会長)は、「地域の中で職能を発揮し住民に評価されてこそ、本当の意味でかかりつけ薬剤師の使命を果たすことになる。皆様と共に頑張りたい」と決意表明した。