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2017年11月号

  • かかりつけ、6割が知らず‐薬局への期待は「利便性」‐健康保険組合連合会‐

     健康保険組合連合会は25日、医療と医療保険制度に関する国民意識調査の結果を公表した。薬局の利用状況について、いつも決まった薬局・薬剤師に処方箋を持ち込んで薬を受け取っているとの回答は13.4%にとどまり、かかりつけ薬局・薬剤師を持っている人は1割程度と少ないことが判明。かかりつけ薬剤師の仕組みを知らないとの回答は62.3%に上るなど、認知度の低さが浮かび上がった。

     

     調査は、全国の20〜70代の2000人を対象にインターネット上で行ったもの。その中で、薬局の利用状況として、病院や診療所を受診したときの薬の受け取りについて尋ねたところ、「いつも決まった薬局かつ薬剤師に処方箋を持ち込んで薬を受け取っている」「薬剤師は決まっていないが、いつも決まった薬局に処方箋を持ち込んで薬を受け取っている」との回答を合わせ13.4%にとどまり、かかりつけ薬局・薬剤師を持っている人は1割程度と少ないことが明らかになった。

     

     さらに、2016年度診療報酬改定で導入された「かかりつけ薬剤師」の仕組みについて、62.3%が知らないと回答。かかりつけ薬剤師・薬局の認知度の低さが浮き彫りになった。

     

     一方で、「受診した医療機関の近くにある薬局で薬を受け取っている」との回答が61.0%に上った。薬局・薬剤師に期待することを尋ねた結果では、「受診している病院・診療所から近く、処方された薬をすぐに受け取れる場所にあること」との回答が51.1%、次いで「自宅や勤務地に近いなど立ち寄りやすい場所にあること」が49. 0%と半数近くに上り、多くの人がアクセスのしやすさなど利便性の高さを薬局・薬剤師に期待していることがうかがえた。

  • 中小病院、薬剤師確保に苦労‐基幹病院からの派遣も必要か‐

     日本病院薬剤師会中国四国ブロック会長会議が20日、徳島市内で開かれ、同ブロック8県の病薬会長らが様々な課題について意見を交換した。この中で各病薬会長は、地方の中小病院における薬剤師の確保に悩んでいると報告。行政とも連携して様々な対策を講じているが、十分な効果が得られていないと語った。今後は「各地の大学病院薬剤部や基幹病院がレジデントとして薬剤師を確保した上で、地域の中小病院に一定期間派遣するような仕組みの構築も対策の一つとして考えられる」などの意見が出た。
    島根県病薬の直良浩司会長(島根大学病院薬剤部長)は「地方における薬剤師不足は一向に解消されていない。各施設がそれぞれ工夫しているが、定員を充足するどころか募集をかけても応募すらないのが現状。特に中小病院では深刻な状況にある」と報告。「島根県では4分の3の病院が薬剤師5人未満で、薬剤師が1人いなくなると仕事が回らない病院がほとんど。非常に困っている」と話した。

     

    直良氏は「薬剤師確保に向けて様々な対策を講じているものの、なかなか効果が得られない」と述べ、「島根大学病院薬剤部でも他県の出身者を積極的に呼び込んでいるが、ある程度経つと地元に帰ってしまって根づかないという問題もある」と悩みを語った。

     
     高知県病薬の宮村充彦会長(高知大学病院薬剤部長)は「高知県には薬学部がなく薬剤師の確保が難しい。基幹病院では薬剤師の増員が見られるものの、中小病院における薬剤師確保は難しい状態が続いている」と報告。中小病院の薬剤師不足や高齢化によって5年後には多くの病院で薬剤師を確保できない状況になるとの見通しが、高知県の病院全体の課題として共有されていると説明した。

     

    高知県では大学の就職説明会への参加、高校への出前授業、奨学金制度の構築など様々な対策が実行されているが効果は十分ではないとし、「現在は、高知大学病院や基幹病院で薬剤師をレジデントとして確保し、地方の中小病院に数年間派遣する施策を実行できるかどうかを、高知県の行政と話し合っている」と語った。

     

    日病薬の木平健治会長は「全国のどこのブロックでも同じように薬剤師の偏在の解消が要望として上がってくる。実際にデータを見ると全国には薬剤管理指導業務の実施率が低い病院が結構ある。その病院は中小病院に該当し、薬剤師が不足している」と指摘。課題解決に向けて、基幹病院がレジデントとして確保した薬剤師を中小病院に派遣する方法は「直ちに実行できるわけではないが、そのような考え方もある」と話した。