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ユーザー様の声

Report 3仙台市青葉市 泌尿器科医 
棚橋 善克 先生
仙台市青葉市 泌尿器科医 棚橋 善克 先生

電子カルテシステムは、『情報開示』と抜群の相性。

電子カルテを導入したのは、患者さんと医師の双方にとって大きなメリットがあるから。

「歩きながら考える」が信条の棚橋先生。診療所名に使われた「+」の記号にも、それが顕われている。何事にもプラス志向で向かうチャレンジシップな行動哲学をお持ちの先生が、開業時に判断した電子カルテの導入とBrainBoxの選択プロセスは、これから後に続くドクターにとって大きな支えとなりそうです。それでは、前立腺疾患の治療や超音波診断などの領域において権威でいらっしゃる棚橋先生の声をお聞きください。

棚橋よしかつ+泌尿器料というユニークなネーミングの由来を教えてください。
《+》という記号には。プラス志向と、《+α》という二つの意味を込めてみたのです。私は何事も、『歩きながら考える』というのが好きです。いいと思われることがあったら、すぐに始めたくなってしまうんです。せっかちなのかもしれませんが(笑)。何か世の中に役に立ちそうなものが登場したとき、それが最初からパーフェクトということはまずないでしょう。それでも今までに無い何か大きなメリットや将来性を持っているようだったら、積極的に取り入れてみるぺきです。シミュレーションぱかりやるのではなく、まず前向きに新しいものを取り入れてみる。出てきた課題については、そのメリットを享受しながら対策をたて、よりよいものにしていく。この『歩きながら考える』というスタンスのペースにある、プラス志向をシンボル化したのが診療所名の《+》のひとつの意味です。
それでは、《+》という記号のもうひとつの意味はなんですか?
私は泌尿器科医です。でも、レーザー医学や内視鏡医学、超音波医学も熱心に研究しました。だから、泌尿器科+αですというアピールの意味もあります。でも、それは、たいしたことではなくて、もっとも大切なのは、『患者さんの相談になんでものってあげますよ』という意味がこめられているんです。多くの患者さんは、ある健康上の問題点が生じたとき、正直なところどうしたらよいか分からないことが多いと思います。そんなとき、適切な進路を決定するお手伝いをする。精神的なアドバイスをし、また適切な専門医を紹介してあげる。そんな意昧での『泌尿器科+α』の表現形が、『+泌尿器科』なんです。
わかりました。先生のプラス志向は電子カルテ導入を決断されたことにも影響しているのでしょうか?
もちろんそうです。現時点で、何もかも100%完璧な電子カルテはどこにも無いのは当たり前です。しかし現時点でも、患者さんにも我々医師にも電子カルテは既に大きなメリットをもっていると思います。だから、開業するときには、電子カルテを導入しようと決めていました。そして、積極的にその利便性を活用しようと。そういう意味で、影響があるかも知れませんね。
それでは電子カルテを導入する最大のメリットは何でしょうか?
メリットのひとつが何かというと、『情報開示』です。患者さんは、医師が行っていること、考えていることを自分でも知りたいのは当然だと思います。逆に医師の立場で言えば、患者さん自身にご自分の病状なり現状を正確に認識してもらうことが大切です。患者さんと情報を共有し、同じテープルにのったうえで一緒に診療内容を考えていかないと、良い診療を行い、よい結果を出すのは難しいと思います。それはどうしてかというと、治療の主役は患者さんであって、医師や看護師はそのお手伝いをしているに過ぎないからなのです。
どうして『情報開示』に電子カルテが役立つとお考えなのですか?
なぜかというと、まず『文字が読みやすい』。医師が急いでカルテに書く文字はなかなか読みづらい、それとも、そもそも字が汚い医師が多いのかな?(笑)。そのようなカルテは、たとえ開示されたとしても『情報の共有』はしにくいですよね。一方、電子カルテだと活字ですから、誰にでもわけなく読めるわけです。もちろん、日本語で書いてあることが必要ですが。2番目は『一覧性』。電子カルテだと過去から現在までの診療情報を、即座に呼び出して一度に見やすいということです。時系列に応じた変化を読み取りやすいのですね。これも紙でやっていると、『一覧性』どころか過去情報を探し出すのも一苦労です。患者さんにとっても医師にとっても、電子カルテを使うことはたいへん便利なんですよ。そして3番目に、過去の情報でも今必要な条件に設定しなおして見ることができる。例えば超音波やCTなどの医用画像においては、電子化することでいつでも“コントラス“や“ガンマ“といった条件設定を変更することができます。レントゲンフィルムでは行えなかったことが、電子化しておけばいつでも簡単にできるわけです。しかも医用画像はDICOMという規格に統一されましたから、この方法の汎用性が高まっていますし、将来的には3D画像の動画も再現できるようになるでしょう。このようなことは、電子化しておかなければ対応できないことなのです。あえてもうひとつ付け加えさせてもらうとすれば、紙資源の無駄遣いをなくすということでしょうか。私の診療所では、コピーやプリントの用紙はすべて再生古紙を使用していますが、さらに電子化により伝票類を少なくすることで、地球の資源を大切にするということも、まわりまわって多くの方々の健康に多少ともお役にたつのではないかと思います。

1日中使うものですよ、『疲れない画面』が良いでしょう?

最初から開業時には電子カルテと決めていた医師の決め手になったポイント

ここまで先駆的に電子カルテの意味付けを考えられてきた先生が、 どのような理由でBrainBoxをお選びになったのでしょうか。
2つ理由があります。ひとつめは『画面がスッキリ』していたこと。考えてもみてください。当たり前の話ですけれど、電子カルテを使う医師は、毎日毎日朝から晩まで電子カルテの画面を見つめているわけです。その画面が、情報が溢れすぎてゴチャゴチャしていたり、派手すぎる色使いをしていたら、どう考えたって医師は疲れ果ててしまいますよね。電子カルテは先ほど言ったように、『情報開示』という点で大きなメリットがあるわけですが、あくまで手段すなわちツールに過ぎません、そのツールが機能をたくさん持っているのは良いけれど、見るからに複雑で疲れる画面では、毎日の診療を行う環境としては良くないに違いありません。BrainBoxの面面を初めて見た時の、『スッキリさ』には驚きました。長い間捜し求めていた、清楚な女性にあったような感じでした。非常にシンブルだし、やさしい色使いだったので、『これなら使える!』と思ったんです。
BrainBoxを選ばれる前の段階で、他のシステムもご覧になりましたか?
ええ、病院時代にしぱらく他のシステムも使っていました。けれども、かなりストレスを感じる操作性で、『ああ、これなら他の医師が言うように、かなりの手間を覚悟しなければならないかなあ』と惑じていました。そこに偶然、BrainBoxのデモのお話があり、『まあ、ちょっとおつきあい』程度の感覚で見てみたのです。そうしたら、さっき言ったように非常に画面がスッキリしていて見やすい!『これなら疲れずに使えるな』と思いました。他人にすすめられて渋々お見合いをしてみたら、一目ぽれでその女性が気にいってしまったようなものでしょうか(笑)。あと、デモの時に説明してくださった担当者の方がなかなかの好人物で、親近感をいだいたこともBrainBoxを選んだ理由のひとつかもしれませんね。
画面上に一度に多くのボタンを出すと、使いにくいということですね。
そうですね。例えば、仕事に使う書類すべてを机の上にいっぱい積上げておくような状態を思い浮かべてください。すべての書類が出ているから良いのかというと、決してそんなことはないことに誰でも気づくはずです。たくさんの書類が机一面に山程みになった状態では、一見して必要な書類がどこにあるのかわからないですね、電子カルテの導入が、医師が患者さんの目をみてお話しする時間を奪ってしまっては元も子もないということです。そういうわけで、必要なものが必要な時に目につく、そういった工夫が大切なのではないでしょうか。
ところで、電子カルテに泌尿器科特有のメリットはあるのでしょうか?
泌尿器科だけのメリットということではありませんが、やはり画像を用いてわかりやすく患者さんに説明できるということでしょうか。ことぱだけでは分かりにくいので、図を書いて説明することも多いのですが、実はこの図をかくというのが意外に時間を費やす作業なのです。電子カルテですと、医師の好みの図や写真をあらかじめストックしておいて、必要な場面で即座に呼び出して説明に用いることができます。そのような意味で、短い時間で、患者さんに納得のいく説明をして差し上げるため|こは、ぜひとも必要なアイテムといえますね。
最後にBrainBoxユーザー会の企画もご提案くださったとお聞きしましたが?
そうなんです。学会でも同じなんですが、こうした特定の目的を共有する集まりには、2つの意味があると考えています。ひとつは常にその領域での最先端技術を切り拓いていくということ。学会で言えぱ最新の治療法に関する発表や報告でしょうし、電子カルテのユーザー会ならば現場の声をすくい上げて、常にメーカーとともにそれに対応すぺく開発を運行することにあたるでしょう。けれども、もうひとつ大切な役割があります。後から参加される多くの方たちに、先を歩んできた者が、既知の情報(know how)を提供して差し上げることです。そうすれば医療界全体として効率良い発展が望めます。そうしたことが、BrainBoxでもユーザー会として行えないかと考えています。

ご自分の診療所といった枠にとどまらず、広く医療界を俯瞰されたスケールのお話をくださいまして、誠にありがとうございました。