2021.12.29電子カルテ

診療所開業に必要なものや開業までの流れをご紹介

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クリニック開業

病院などで経験を積んだ医師のなかには、独立を考えられている方もいらっしゃると思います。

独立して診療所を開業する際には何が必要で、またどのような流れで開業に至るのでしょうか?

本記事ではクリニックや診療所の開業に必要なものや、開業までの流れをご紹介します。

 

診療所開業のために必要なもの

開業に必要なもの

こちらでは、診療所開業のために必要なものをご紹介します。

 

資金

診療所を開業する際にはまとまった資金が必要となるため、金融機関の借り入れ交渉を行う必要があります。

資金は後述する物件契約や内装工事費用、医療機器・備品の購入費に充当するために使用します。

金融機関との借り入れ交渉の際には事業計画などが必要になります。

もしも資金調達時に必要なものがわからない場合は、金融機関や金融機関とやり取り実績の豊富な税理士事務所・会計士事務所に質問してみましょう。

 

診療圏調査

経営理念や事業コンセプトをもとにした診療所を開業するため、最適な土地や物件が必要です。

戸建てなのか、テナントに入るのかなどを検討し、気になる物件が見つかりましたら「診療圏調査」を専門機関に依頼します。

 

「診療圏調査」とは、見込みの外来患者数を把握する、いわゆるマーケット調査のことです。

希望する物件で外来患者数が見込めるようでしたら、開業地を決定しましょう。

 

医療機器

医療機器は診療科目によってそろえるものが異なります。

たとえば消化器内科の場合は内視鏡だったり、皮膚科の場合はレーザー治療装置だったりなどが必要です。

 

電子カルテ

電子カルテは診断結果を電子化するためのもので、診療所にとっては必須ともいえる機器です。

電子カルテはレセコンなどその他の機器と連携することができるので、業務効率を改善することができます。

また、設置する電子カルテはスペースや故障のことを考えると、クラウド型の方が好ましいといえます。

 

電気・水道などのインフラ

医療機器や電子カルテは電気がなければ使うことができず、トイレや手洗い場などで使用する水も各水道局と契約をしなければ使えません。

各機器の動作確認や勤務する従業員の研修を行うためにも、物件が決まったころに各インフラを整えましょう。

 

ベッド・イス・机

医師が診断時に使用するイスや机、患者さんが待合室で腰をかけるソファなども開業前に用意しておきたい設備に挙げられます。

ベッドの数については指定数以上になると「病院」の扱いになるので注意が必要です。

 

空調

暑かったり寒かったりする季節のなかでも、快適に診断をすることができるように空調設備も充実させておきましょう。

設置する空調の大きさは診療所によって異なるので、建設業者や空調設備を専門としている業者に確認しましょう。

 

ホームページ

パソコンやスマートフォンが普及した現代では、インターネットで診療所や病院を検索します。

そのため、集客ツールとしてホームページを用意しておくことも重要です。

 

診察券

診察券

患者さん一人ひとりに渡す診察券も開業前に用意しておきましょう。

診察券は紙タイプのものやラミネート加工がされたもの、磁気カードなどさまざまな種類があるので、必要なものを採用しましょう。

 

問診票

問診票は、初診の方などが記載する、どのような状態でどこが悪いのかを確認するためのものです。

大まかに患者さんの情報を理解するために必要な問診票は、初回発注を多めにするなど、なくならないように管理もしっかりと行いましょう。

 

消耗品

トイレットペーパーや石鹸などといった消耗品も、なくならないように管理をしておくべき備品になります。

近年ではウィルスが流行しているので、アルコールスプレーやハンドジェルも用意しておいたほうが良いでしょう。

消耗品についてはいつ、どれくらい使うかがわからないので、前もって余分に用意しておくことをおすすめします。

 

聴診器などの診療道具

聴診器などの診療道具は、医師が診断する際に必要なものです。

どのような患者さんが来ても対応できるように、不足がないように用意をしておきましょう。

 

おつり

意外と忘れがちなおつりは、レジが導入されたらすぐに用意しておくことをおすすめします。

 

 

診療所を開業するまでの流れ

開業までの流れ

こちらでは、診療所を開業するまでに何をすればよいのか、順を追ってご説明します。

 

1.事業計画の策定

開業する診療所の経営理念やコンセプトを決定します。

「どのような診療所にしたいか」「メインターゲットはどの層にするか」など、どの分野で診療所を運営するのか、大まかな方向性を決めましょう。

経営理念やコンセプトが固まりましたら、それらをもとに事業計画を策定します。

 

2.物件選び

経営理念やコンセプトが固まりましたら、それらに沿う運営ができる物件を探します。

戸建てなのか、テナントなのかなど、希望の条件に沿う物件を探し、納得できる開業地を決定します。

 

3.資金調達

物件選びと並行して、資金調達も行っておくことで今後の作業がスムーズになります。

クリニック開業にはまとまった資金が必要になるので、必要なものがわからない場合は金融機関や開業支援に関わる専門家に相談しましょう。

資金調達の際には、どのように借入金を返済するのかも金融機関に示す必要があるため、当初作成した事業計画書が必要になります。

 

4.内装工事

物件が決定し、保証金など手付け金を支払い終わりました後、内装工事業者に内装工事を始めます。

診療スペースだけでなく、待合室、子ども用スペース、トイレ等々、必要な設備の設置を含め内装工事業者との打合せを繰り返して、工事を進めましょう。

 

5.導入機器選定

内装工事と併せて、導入する機器を検討しましょう。

内装完了後にスペースがない、という問題が起こる可能性があるため、電子カルテや医療機器はあらかじめ設置位置を決めておくことをおすすめします。

 

6.集客・スタッフ募集

クリニックが完成に近づきましたら、看護師や受付などスタッフを募集しましょう。

開業後は、一人で作業をすることは出来ないので早いうちに募集をかけておくことをおすすめします。

 

7.保険医療機関申請

保健所への「診療所開設届」や厚生局への「保険医療機関指定申請」など、開業のために必要な書類を行政に提出します。

 

 

診療所を開業する際の注意点

開業する際の注意点

診療所を開業するにあたり、下記のポイントを押さえておきましょう。

 

開業資金

開業資金は診療所や診療内容によって異なりますが、一般的には5千万円から1億円程度必要だと言われています。

自己資金がなくても開業することはできますが、返済期限が長くなったり利息が高くなったりします。

そのため、開業資金全体の1割から2割程度の自己資金を準備する方が多いようです。

資金の運用については今後の診療所の経営を大きく左右するため、金融機関や行政機関といったプロに相談しておくと良いでしょう。

 

立地の戦略

診療所は立地によって、得られる収益や支出が大きく異なります。

人通りが多い駅前やショッピングモールなどではたくさんの患者さんの集客が期待できますが、その分家賃が高額になる傾向です。

郊外の場合は人口の少なさから集客のためには多くの費用と労力が必要ですが、その分家賃は抑えられている傾向にあります。

また、郊外に診療所を設ける際に、自宅が広いのであれば一部を改装して診療所にすることも可能であると言えるでしょう。

このように、診療所を構える立地によってさまざまな特徴があります。

多くの集客ができていても、期待していたような利益を得られない、といった医師や経営者が多くいらっしゃるものです。

そのため、開業前は現地を訪れるなどをして、十分に立地を視察しておきましょう。

 

スタッフの選定

診療所を運営するにあたり、医師ひとりでできることは限られているため、医療事務やクラークを雇用します。

スタッフにはそれぞれの役割が与えられており、スムーズに連携することで患者さんの診療から会計までをストレスなく促すことができます。

しかし、人間同士では作業スピードや性格が異なるため、もめごとやいさかいなどが発生してしまうこともあります。

最悪の状況では、次々にスタッフが辞めてしまうことによる業務の停滞が挙げられます。

チームワークを重視し、スムーズに業務を行ってくれるスタッフを雇用したいと考えている方は、職務経歴を確認しましょう。

前職の期間が短い方は、何らかの原因があって退職をされています。

1社だけの場合は判断が難しいですが、複数社にわたって短期間で退職をしている場合、その人に問題がある可能性もあるでしょう。

一方、1社に長く勤務されている方は対人関係や職務内容に問題が少なかったり、対応方法を理解していたりする方が多いものです。

そのため、スタッフを採用する際は職務経歴を確認してみましょう。

 

 

おわりに

本記事では、診療所開業に必要なものや開業までの流れをご紹介しました。

クリニック開業のためには資金だけでなく、事業計画書、診療圏調査、内装工事。電子カルテや医療機器の導入が必要です。

はじめての開業に不安を持たれている方は、ぜひ当社にご相談ください。

 

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