開業には電子カルテが必須?現場の声をまとめました
あらゆる分野でIT化が進んでいる昨今ですが、それは医療業界も例外ではありません。
そこで今回は、開業に必要な電子カルテの普及率や導入方法などについて紹介していきます。これから導入を検討されている方の参考になれば幸いです。
新規開業する医療機関での電子カルテの導入率
新規開業する医療機関での電子カルテ導入率は、70%~80%と高い割合を占めています。
医療機関を新たに開業する場合、医療コンサルタント会社の指導のもとでオーナーとなる医師が準備を進めていきます。
医療コンサルタント会社では今普及している設備を導入するのが一般的なので、新規開業の場合は最新式の診療システムである電子版のカルテが積極的に導入されます。
カルテは通院している患者さんを管理するための大切な情報が記載された大切なものなので、特に最新システムを導入しておくことが望ましいです。
開業診療所ごとにあった電子カルテを導入する必要があります
開業診療所によっては1箇所ではなく数箇所にグループクリニックを所有されているところもあるでしょう。
これだと同じ電子カルテを共有できそうに思えますが、実際はそれぞれ新たに電子カルテを導入することが必須になります。
その理由として、例えば本院、分院と複数施設あった場合、複数施設それぞれが固有の医療機関コードを付与されていて、それぞれ医療機関毎に保険請求しなければならないからです。
開業するにあたってはそれぞれの施設にあった適切な電子カルテの導入が重要と言えるでしょう。
新しい開業診療所ほど電子カルテの導入が進んでいます
開業してから長い歴史がある診療所ほど、今も紙カルテを使用されているところが多いですが、新しく設立された医療機関では電子カルテの導入が進んでいます。
例えば、診療所では患者さんの病状によっては大きな病院を紹介する事例も多々あります。
この時、患者さんの過去の診療記録を紹介状に添付するのが必須になりますが、電子版カルテであればすぐにデータをプリントアウトして用意ができるという利便性が、実際に使用されている現場で役立つといわれています。
電子カルテを導入する前に知っておきたいこと
既存の医療機関で新たに電子カルテを導入する際、これまで使用してきた紙のカルテを全てデータ化する作業が必要になってきますが、全てをデータ化するのは困難な為、既存の紙カルテとの併用を続けるケースが多いです。電子カルテ導入の打ち合わせの際に、そういった併用方法や併用期間等を担当者とよくすり合わせをした方が良いでしょう。
ゼロから電子版カルテを使う場合は新規の患者さんのデータを入力するだけで使用できますが、既存の紙カルテから電子カルテへとデータ移行をするには時間と手間がかかるため、実際に稼動するまでには長い時間を要します。
おわりに
診療所は地域医療を支える大切な医療機関です。データを効率よく管理・運用するにはIT技術を存分に生かす必要があります。
IT化を推し進め効率化を図り、患者さんとの対話の時間が増加されることで、患者さんに寄り添った診療がより出来るようになると言えるでしょう。

株式会社ユヤマ

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