2025.01.10電子カルテ

電子カルテの普及率推移|導入によるメリットやハードルについて解説

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現代の日本では、質の高い医療を実現するためにさまざまな施策が実施されています。

電子カルテもその一環として、医療機関の業務効率を改善する重要なツールです。

しかし、電子カルテの導入にはメリットだけでなく、さまざまな課題も存在します。

本記事では、電子カルテの普及率推移と導入によるメリットやハードルについて詳しく解説します。

 

電子カルテの普及率推移

現代の日本では、以下5点を実現するため、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を実施しています。

  • 国民のさらなる健康増進
  • 切れ目なく質の高い医療等の効率的な提供
  • 医療機関等の業務効率化
  • システム人材等の有効活用
  • 医療情報の二次利用の環境整備

これらの目標の一環として、電子カルテの導入が含まれております。

目標として、2030年までにすべての医療機関で電子カルテの導入を目指しています。

クリニックの導入率は以下のように推移しており、年々増加傾向にあります。

年度 一般診療所
平成20年 14.7%(14,602 / 99,083)
平成23年 21.2%(20,797 / 98,004)
平成26年 35.0%(35,178 / 100,461)
平成29年 41.6%(42,167 / 101,471)
令和2年 49.9%(51,199 / 102,612)

しかし、これらの数値からもわかるように、アンケートによると半数の一般診療所(クリニック)はまだ電子カルテを導入していません。

 

参照ページ:厚生労働省「電子カルテシステム等の普及状況の推移

 

電子カルテを導入しない理由

以下は、クリニックが電子カルテを導入しない(できない)主な理由です。

  • 現状の紙カルテで困っていない
  • 画像管理等の必要性が少ないためメリットを感じない
  • 初期費用・運用費用への懸念
  • 年配の医師がパソコン操作に不慣れであること
  • 停電などの緊急時への対策が心配

これらの懸念は「業務上の必要性を感じない」「コスト」「ITへの不安」に分類できます。

政府は電子カルテの普及を促進するため、標準型電子カルテの導入・試行を検討しています。

 

関連記事:標準型電子カルテとメーカーが提供する電子カルテの違いとは

 

電子カルテを導入することで得られるメリット

電子カルテを操作する看護師

こちらでは、電子カルテを導入することで得られるメリットをご紹介します。

 

いつでもカルテの内容を確認できる

電子カルテはサーバーやクラウド上に保管されているデータを、院内のデバイスで確認することができます。

紙カルテの場合、院内に保管されているカルテのなかから、必要なものを探さなければならず、スペースと時間を要します。

診療効率の観点から、必要な情報をすぐに引き出せる点では電子カルテが優れています。

次々に来院する患者さんにスムーズな対応を行うためには、電子カルテの方が高い利便性を持ちます。

 

記録が読みやすい

紙カルテなど手書きで診療情報を記載していると、経年劣化によって視認性が下がることがあります。

電子カルテの場合、記録媒体が劣化しないため、何年経過しても高い視認性を維持できます。

また、キーボードで情報を入力することで、医師だけでなくスタッフも情報を視認しやすくなります。

必要であればペンタブなどを用いて手書きで情報を残すこともでき、使い勝手も維持できます。

 

ほかの人が使用している患者さんのカルテを参照できる

紙カルテは複製して使うものではなく、ひとつの紙カルテに情報を書き込み、複数の院内関係者と情報を共有します。

そのため医師が診察中は、第三者が記載できず、離れた場所から確認することもできません。

一方、電子カルテの場合、診察中や時間を問わず院内のどこからでも複数名が同時に情報を確認できます。

場合によっては複数名が同時にカルテへ情報を記載することも可能で、利便性が向上します。

 

電子カルテの導入に関する課題

端末を操作する女性医

先述の通り、政府は医療DX推進の一環として、標準型電子カルテの開発を進めています。

しかし、電子カルテの導入には以下の課題があります。

  • 必要な機能の不足・拡張性の低さ:どのクリニックでも必要とされる機能が搭載されていない場合や、システムの拡張性が低い場合があります。
  • セキュリティ基準の不明確さ:電子カルテのセキュリティ基準が明確でないため、情報漏洩のリスクが懸念されます。
  • 医療における役割や守備領域の不明確さ:電子カルテの具体的な役割や守備領域が明確でないため、導入に対する不安が生じます。

当社では、これらの課題に対応した電子カルテを提供しており、多くのクリニックに採用された実績があります。

クリニック毎に必要なシステムをカスタマイズし、医師の業務効率改善に貢献します。

クラウド型・オンプレミス型の両方をご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

※下部バナーから製品詳細をご覧ください。

 

おわりに

本記事では、電子カルテの導入によるメリットやハードルについて解説しました。

令和2年度の日本におけるクリニックへの導入率は49.9%(51,199 / 102,612)であり、年々増加傾向にあります。

しかし、紙カルテで困っていない、画像管理の必要性がないなどの理由で導入を見送るクリニックも少なくありません。

電子カルテを導入する際は、自院が求める機能が搭載されているものを選びましょう。

 

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タグ : 電子カルテ メリット 電子カルテ普及率 ハードル
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