ユーザーリポートUser's Report
13JA北海道厚生連 帯広厚生病院様
調剤機器・調剤ロボット・鑑査システム一式

- 応対者
- JA北海道厚生連 帯広厚生病院 薬剤部長 渡辺 浩明 様
- 取材者
- 株式会社ユヤマ 営業企画部 課長 吉見 隆宏
JA北海道厚生連 帯広厚生病院様は2018年11月に新築移転され、その際に当社の調剤システム・機器一式を導入し、特に医薬品のバーコードを利活用した調剤過誤防止システムは、日本でも最先端の設備と自負されています。
現在は導入していただいた調剤機器・調剤ロボット、調剤システムのオペレーションを日々探求し、効率的な動線を試行錯誤され、調剤業務の効率化を推進されています。
今回、当社を選定して頂いた理由や調剤自動化による業務効率化、合理化の手法について詳しくお伺いしました。
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病院における薬剤師の役割として過去から現在で変わってきたと思われることは何でしょうか?
いちばんに変わってきたことは、日本病院薬剤師会でも提唱されている「モノからヒトへ」ということが挙げられます。やはり薬剤の供給という観点から患者様に薬剤の情報提供を如何にして指導していくということについて、モノからヒトへの転換が非常に多くされてきています。そのための薬剤師法の変更、法的整備もされてきます。


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患者様への薬品情報の提供という業務は世界の中でも日本の特徴的な調剤業務と言われていますが、その役割、重要性について教えてください。
薬剤情報自体どこまでを記載して提供するのか難しい問題ですが、患者様が分かりやすい、気づきやすい内容について提供を行っております。具体的には患者様がご自身で薬の副作用によって出る特徴的な事象、例えば尿の色がピンク色になる等、理解したうえで、服用を継続していただけるような情報提供を行うことが日本の特徴と言えます。
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患者様への取り組みとして重要とされている点、患者サービスの拡充という点で必要と思われている事はございますか。
地域における帯広の特徴として、日本の地域医療の中でも医療従事者の不足ということが否めません。北海道厚生連の特徴として院内調剤を行っている関係上、薬剤師も不足しています。その状況下で最大限の情報提供を患者様に行うのはもちろんですが、正確なお薬を提供する、そして出来る限りの短時間、待ち時間のない調剤を心がけています。


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薬剤師が不足している中で、どのように業務を効率化、合理化を進めておられるでしょうか。
調剤業務は複数の薬剤師が関わって成り立っています。調剤過誤を無くすという目標は全国どこの病院でも調剤薬局でも同じで、そのために調剤業務をシステム化し、それぞれの業務の書跡、証拠を残しつつ調剤を行い、調剤ロボットなどの活用によって合理化を進めています。特に医薬品のバーコードを利活用した調剤過誤防止システムについては、日本でも最先端の設備で行っていると思います。



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調剤機器、調剤ロボットの導入、システム連動による調剤業務の自動化によって、薬剤師の動き方が変わってきた点はございますか。
最終鑑査は大きく変わりました。今までは薬剤師が調剤済の印鑑を押すことで終了していましたが、最終鑑査においても医薬品のバーコードを利活用し、すべてデータ化して保存しています。薬袋と入るべき薬品の整合性のチェックを行うようになったという点で変化しています。バーコードチェックという点では業務が増えましたが、これによって待ち時間が長くなったわけではありません。特別なことがない限り11~12分で調剤が終了していることからも様々な調剤のロボット化を含め、効率化が上手く進んでいると考えています。



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ユヤマをお選びいただいた理由について、差し支えない範囲で教えてください。
総合的にバランスが取れているシステムであったこと、特に医薬品情報システム MDbank を自社で持っていたことが選定した一番の理由です。各社様々な比較した中で、アンプル ピッカーを中心としたシステムが最も優れていました。また、当院で導入した抗がん剤調 製ロボット ChemoRo においても他商品よりも優れていたと感じました。


JA北海道厚生連 帯広厚生病院様はこんなところ
調剤ロボット導入と医薬品バーコードを最大限に利活用した鑑査システム等を用い、調剤業務を効率化
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JA北海道厚生連 帯広厚生病院様は農業を主要産業とする北海道東部の十勝地方のほぼ中央に位置する帯広駅から車で約10分程の位置にあります。
今回取材対応頂きました帯広厚生病院様は調剤業務の効率化を推進され、製薬メーカーと調剤機器メーカーとの橋渡しとして、医薬品バーコードのあり方、現場での最大限の利活用へ向けて積極的な現場誘致、働きかけをする等、先進的な取り組みをされています。