スギ薬局 所沢航空公園店様(埼玉県)
村田 麻美様
UCで調剤業務に効率と安心を
全自動散薬分包機Single-R93Ⅲ UC5+45錠剤カセット付
多くの在宅患者様を受け持つスギ薬局 所沢航空公園店。一包化調剤の増加による問題を解決したのは、YUYAMAのユニバーサルカセット(UC)でした。導入の理由と使用しての感想を、村田様に伺いました。
昨今、在宅療養患者の増加等により、一包化調剤が広く普及されるようになりました。しかし、薬の種類の多さから、従来の自動分包機の搭載カセット数では補いきれないことも多く、手撒き作業が増え、困っている薬局も多いのではないでしょうか。今回は、調剤業務の効率化を求め、ユヤマのUCを導入した、スギ薬局 所沢航空公園店の村田様に話を伺いました。
西武新宿線の「航空公園」駅から歩いてすぐ、学校や官公庁が並ぶ並木通り沿いに店を構える所沢航空 公園店。伺ったのは、開店から間もない時間でし たが、既に多くの患者様が訪れていました。
「基本的に面で処方箋応需をしている薬局なので、 特定の病院・クリニックばかりでなく、この地域に住む患者様が、いろいろな病院・クリニックの処方箋を持って来局されます。在宅患者様でがんの末期の方などもおられ、医療用麻薬の取り扱いや、無菌調剤室での点滴の混注を行っていて、輸液の取り扱いも、ほかの薬局に比べると多いのではないと思います。その結果、当薬局では幅広い薬剤 を扱っています。」
そんな所沢航空公園店の最大の特色は、在宅患者様の多さにあります。
「所沢市内にもスギ薬局が何店舗かあるのですが、 当店が断トツで多く、個人在宅だと全社の中で一番多いくらい、在宅が盛んな店舗です。毎日のように、薬剤師が患者様のご自宅へ薬を届けています。」
一方で、在宅患者様が多いがゆえの問題がありました。
「在宅患者様が多いため、一包化調剤がほとんど。 老人ホームなどの施設在宅も2施設持っており、そこも全員分、一包化しています。多い日だと、施設30人分プラス在宅 20人分プラス外来5~6人分を一包化していて、それが全部手撒きだったので、負担が大きくなっていました。」
一包化の手撒きにかかる手間を減らし、調剤業務の効率化をはかりたいと考えたことが、ユヤマのUCの導入のきっかけとなりました。
「手撒きよりも自動分包してもらった方が間違いがなく、効率の面でもいいと考え、導入に至りました。今は、すべてを手撒きするということはなくなりました。手撒き用の分包機も置いてありますが、UC搭載の分包機の方が断然効率がいいので、手撒き用の分包機は使っていません。」
1日平均60~70枚の処方箋受付の中で、一包化調剤は半分を占め、今はそのほとんどにあたる約30枚分で、UCを使用しています。
「幅広い薬剤を扱っている薬局なので、固定カセッ トだけの機械ですと、そこのカセットに入ってない錠剤を手撒きする必要があります。ユヤマの分包機は、UCが5カセット付いているので、UCと固定カセットで、どの錠剤もまかなうことができ、効率が上がりました。半錠の時は下のマスに手撒きする事もありますが、多くの薬剤に対応出来るので、使いやすくて本当にいいです。」
UCは、使用する薬の形状に合わせ、自動で薬のサイズを判断し、払い出し口の形状が変化。ひとつのカセットで様々な薬剤に対応可能なので、手撒き調剤が軽減できます。
「さらに、カセットの前面にディスプレイがあり、処方データに合わせて、薬剤の名称や個数、患者様の名前も全部出てくるので、とても見やすく、間違い防止にもなります。欠品の時に、何錠足りないなどと表示されるのも使いやすいです。」
また、UCを導入したことで、効率化だけでなく、安全面も改善されたと、村田様は話します。
「導入前は、手撒きしていたので、隣のマスに飛んでしまい、撒き直しなんてことも…。UCを導入してからは、そういった調剤ミスはないです。」
「手撒きの自動化により、鑑査の負担が減ったことも安心。」と言う村田様。特に、在宅患者様が多いからこその悩みも解消されました。
「1日に出勤する薬剤師は5~6 名。その内、半分ずつ在宅担当と外来に分かれて運営しています。 ほかのスギ薬局に比べて、処方箋の枚数の割にはスタッフ人数が多いとは思いますが、パート勤務スタッフが帰った後に、在宅担当の薬剤師が戻ってくるまでの少しの間だけ、薬剤師が1人になってしまう時もあります。そういう時に一包化の処方箋が来ると、自分で手撒きして自分で鑑査するのは すごく大変だし、不安でした。そのような時に、自動で撒いてくれたものを、自分が鑑査するので安心です。」
広い範囲の在宅患者様を受け持ち、場所によっては車で片道30~40分かかることもあり、薬局に残る少ない人数で調剤業務を行なうために、UCが欠かせない存在になっているようです。
「今もどんどん在宅の件数が増えているので、同じ人数で運営していくには、作業を効率化しなくてはいけません。医師や看護師さんとの連携であったり、患者様への対応は、力を入れてやってきているので、その分、調剤作業の部分で、効率を上げる、UCを導入して良かったです。」
地域の処方医や医療スタッフとの連携の強い所沢 航空公園店。先月は、個人宅の新患が34名。地域 に根付き、さらに在宅患者様が増え続けている裏には、スタッフの努力もありました。
「私も以前は、患者様から相談を受けても、どう したらいいか分からず、なかなか役に立てる事が少なくて悔しい思いをしました。私は今、緩和薬物療法認定を取得する為に勉強中で、自分なりにこうしたらいいのではないのかという意見を、医師と相談することができるようになりました。
ほかのスタッフも認知症研修認定を取得する勉強をしていたり、専門分野の勉強をしている人が多いです。そういう面で、医師や看護師さんとお話出来るスタッフが多いので、信頼していただいているのだと思います。」
信頼される薬局を目指す上でたどり着いた、UCの導入。村田様のお話から、分包作業の負担や手間、不安を削減することで、患者様や処方医に接する時間や、自身の勉強の時間を増やし、業務全体の質を上げることに繋がっていることが分かりました。
2020年7月時点の情報です。