2026年8月号
地域医療構想指針を公表-40年へ医歯薬連携促す
【文科省事業】11大学病院が薬剤師増員-改革案で治験の役割訴求

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地域医療構想指針を公表-40年へ医歯薬連携促す

情報提供元:薬事日報社

厚生労働省は、都道府県が2040年に向けた新たな地域医療構想を策定・推進する際の指針となる「地域医療構想策定ガイドライン」を公表した。薬剤師会については、医師会や歯科医師会、病院団体などと共に医療提供の主体として位置づけ、地域医療構想の策定・推進への積極的な関与を求めた。

指針では、高齢化の進展に伴い在宅医療や介護との連携の重要性が高まる中、急変時の対応だけでなく、日常的な服薬管理を含めた療養支援体制の整備が重要と指摘。薬剤師を含む多職種がそれぞれの役割を踏まえて連携し、必要な医療・生活サービスを切れ目なく提供できる体制の構築を求めた。

外来医療では、退院後患者への継続的な診療や服薬指導などを切れ目なく提供する観点から、医科、歯科、薬局の連携のあり方も合わせて協議することが望ましいと指摘した。医歯薬連携の具体例として、医療機関と薬局が患者の服薬情報や副作用の状況、重複投薬・多剤投与の状況などを共有しながら適切な服薬指導を行うことを例示。診療情報や服薬情報、口腔管理に関する情報を関係者間で共有し、継続的な支援につなげることが重要とした。

在宅医療の課題把握に当たっては、訪問診療を担う医療機関だけでなく、訪問薬剤管理指導を行う薬局など関連資源の確保状況や提供状況も把握しながら、地域で協議する体制の整備が望ましいとした。

介護との連携では、慢性期医療需要への対応を検討する際、地域の医療・介護資源の状況を把握することが重要とし、訪問薬剤管理指導を行う薬局数についても確認項目に盛り込んだ。

 

【文科省事業】11大学病院が薬剤師増員-改革案で治験の役割訴求

情報提供元:薬事日報社

文部科学省の2025年度補正予算事業「大学病院機能強化推進事業」に選定された77大学のうち、11大学が病院薬剤師の増員や薬剤師育成体制の整備を大学病院改革プランに盛り込んでいたことが分かった。同事業は大学病院の教育・研究機能強化を支援する制度だが、薬剤師の雇用や育成に活用する動きも見られる。深刻な病院薬剤師不足が続く中、治験や臨床研究への貢献を打ち出すことで人材確保につながる可能性もありそうだ。

同事業には25年度補正予算として349億円を計上した。大学病院改革プランに基づき病院運営の構造転換を図る国公私立大学病院を対象に、診療報酬では十分に補填されていない教育・研究機能の強化を支援するもの。高度医療を担う人材育成や臨床研究体制の整備、教育・研究関連の情報システム整備などを対象に77大学を選定し、1大学当たり約5億円が配分されている。

各大学が提出した大学病院改革プランには、薬剤師を含む医療スタッフの確保・育成計画が盛り込まれている。選定大学のうち11大学では、薬剤師の増員や薬剤部門の機能強化に関する取り組みが確認された。

弘前大学病院は「40年を見据えた改革プラン加速事業」として、薬剤関連機器の整備や薬剤師研修プログラムの構築、地域薬剤師も含めた人材育成を推進する。医師から薬剤師へのタスクシフトを進めるため、病院薬剤師5人を増員し、薬剤業務の環境改善に取り組む。

大分大学は、薬剤師教育センターを活用したスキルアップ支援により高度医療領域でのタスクシフト・シェアを推進するほか、高度手術を支援する薬剤師4人を含むメディカルスタッフを増員配置する。

研究体制強化を目的に薬剤師を確保する大学病院も目立つ。筑波大学と新潟大学はそれぞれ薬剤師1人を雇用したほか、杏林大学は医師主導治験を支える薬剤師3人を配置。長崎大学も「臨床研究の推進力を全院的に高める」ため、薬剤師5人を増員する計画を掲げている。

病院薬剤師不足が全国的な課題となる中、大学病院では創薬や治験、臨床研究を支える専門職として薬剤師への期待が高まっている。教育・研究機能の強化を目的とした今回の支援事業が薬剤師の処遇改善や人材確保にもつながるか注目される。

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