2024.12.17薬剤師 , 調剤機器

分包機の点検・清掃におけるチェックポイント(大型分包機編)

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公開中の「分包機の点検・清掃におけるチェックポイント(小型分包機編)」に続いて、今回は大型分包機(全自動散薬分包機)の点検・清掃において注意したいポイントをご紹介します。

特に一包化数の多い薬局では、こまめな点検・清掃が必要になるため、ぜひ参考にしてみてください。

大型分包機(全自動散薬分包機)の点検・清掃ポイント

① 錠剤セット板・錠剤ホッパー・錠剤分割器の汚れ

経路が汚れていると、分包時に薬品が汚れたり、錠剤にばらつきが生じたりする恐れがあります。

各部品は取り扱い説明書を確認して取り外したのち、水を含ませた柔らかい布で汚れを拭き取ります。
最後に、乾いた柔らかい布で拭き取ってから組み付けるようにしてください。

十分に乾燥していない状態で使用しないでください。錠剤が付着し、バラつきの原因となります。錠剤分割器の分割マスと底面全体、ペラ部分を開いてペラに付着した汚れを、水を含ませた柔らかい布で拭き取ります。その後、乾いた柔らかい布で拭き取ります。

錠剤セット板・錠剤ホッパー・錠剤分割器の清掃は、毎日業務終了後に実施してください。


② スクリューゴムの汚れ・摩耗確認

スクリューゴムが汚れていると、コンタミネーション(薬品の混入)が起こる可能性があります。

スクリューゴムの汚れは、水を含ませた柔らかい布で拭き取ったあと、乾いた柔らかい布で拭いてください。
水拭き後、十分に乾燥していない状態で使用しないでください。

スクリューのかき取り部分が摩耗してきたら、ディスプレイに交換指示が表示されます。その場合は新品と交換してください。

スクリューゴムの清掃は、毎日業務終了後に実施してください。


③ 円盤表面の汚れ・傷の確認

円盤が汚れていると、コンタミネーション(薬品の混入)が起こる可能性があります。

円盤の汚れは、水を含ませた柔らかい布で拭き取ったあと、乾いた柔らかい布で拭いてください。
水拭き後、十分に乾燥していない状態で使用しないでください。散薬が付着し、異物混入の原因となります。

清掃後に円盤表面を確認いただき、傷がある場合は弊社営業担当者へ連絡してください。

円盤の清掃は、毎日業務終了後に実施してください。


④ ヒーターローラーの汚れ

ヒーターローラーが汚れていると、シール不良や紙詰まりが起こる可能性があります。分包紙がヒーターローラーに巻きついた場合などに、ラミネートがローラーに貼りついてしまったときは、付属のブラシを使って清掃してください。

ヒーターローラーの清掃は、毎日業務終了後に実施してください。


⑤ 散薬ホッパー・投入ホッパーの汚れ

散薬ホッパー・投入ホッパーが汚れていると、コンタミネーション(薬品の混入)が起こる可能性があります。

散薬ホッパーに汚れがある場合は、水を含ませた柔らかい布で拭き取ったあと、乾いた柔らかい布で拭きます。

投入ホッパーが汚れている場合は、手動掃除機で汚れを吸い取り、 乾いた布で拭いてください。
投入ホッパーは、汚れがひどい場合水洗いもできます。水洗いのあと乾いた柔らかい布で拭いてください。

散薬ホッパー・投入ホッパーの清掃は、毎日業務終了後に実施してください。


⑥ 掃除機の袋のゴミ

掃除機の吸引力が弱くなっていたり、袋にゴミが半分以上溜まっていたりする場合は、掃除機袋を交換してください。組み付けの際は、きちんとロックされていることを確認してください。

⑦ 掃除機フィルタ・集塵フィルタの汚れ

掃除機フィルタや集塵フィルタの汚れが気になるときは、取り外して清掃します。水洗いした場合、完全に乾燥するまで組み付けないように注意しましょう。汚れがひどいときは、新しいフィルタと交換してください。フィルタを交換する際は、フィルタの表(触って柔らかい方)をフィルタケースに向けて入れてください。

掃除機フィルタ・集塵フィルタの清掃は、週に1回を目安に実施してください。

掃除機フィルタの交換目安は1年です。


⑧ 掃除機の異音

掃除機から異音・異臭などがする場合、掃除機の使用は中止し、弊社営業担当者へ連絡してください。

⑨ ミシン目(分包紙のカッター)の切れ

分包紙の切れが悪いなど、異常がある場合は弊社営業担当者へ連絡してください。
ミシン目の切れが悪いと、分包紙をちぎる際に斜めに切れてしまう可能性があります。


⑩ プリンタヘッドの清掃

分包紙の印字が擦れている場合、プリンタヘッドの表面をプリンタヘッドクリーナー(付属)にアルコールを含ませて拭いてください。

プリンタヘッドの清掃は、週に1回を目安に実施してください。


下のQRコードを読んでいただきますと、お手入れ方法など確認することができます。

まとめ

分包機の定期的な点検は患者さんの安全と安心につながります。つい見落としがちなポイントもあるかもしれませんので、取扱説明書・QRコードのお手入れ方法を参考に、ぜひ定期的な点検を行ってください。
他機種のQRコードが必要な場合、弊社営業担当者までご依頼ください。※対応していない機種もございます。

<編集後記>

  • 日々の点検・清掃を行うことにより、安定した調剤業務と患者様へより安全なお薬の提供が可能となります。定期的なお手入れをお願いいたします。(編集担当:T.T)
  • 調剤事故の防止には分包機の点検・清掃が欠かせません。小型分包機編に続き、こちらも日々の業務にお役立ていただけたら幸いです。(ライター:N.K)

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タグ : 調剤機器 分包機の清掃
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