電子カルテを使いこなせている?工夫で変わる効果
電子カルテが医療機関に導入されるようになってから大分経ちましたが、便利になったという声が聞こえる一方で紙のカルテの方が良かったという声もあります。
工夫して上手に使いこなすことができれば、業務が非常に効率的になります。
多様なデバイスでパソコン操作を楽に
電子カルテが苦手と感じている医師は、パソコンの操作そのものが得意でないということが多いようです。
キーボードを使って入力したり、マウスを操作したりするのが面倒と感じてしまう医師も多くいます。
そういう時におすすめなのが、ペンタブレットやタッチパネルを使用する方法です。
紙のカルテとほとんど同じ操作性で入力できるのが大きなメリットになります。
また、音声入力ソフトも効果が期待されています。
以前は専門的な用語などを認識できないことが心配されていましたが、近年は認知機能や医療辞書といった機能が飛躍的に進歩しているからです。
電子カルテの導入目的はあくまで業務の効率化ですので、パソコンでの操作にこだわる必要はありません。
ご自身にあった使いやすい端末を利用するようにしましょう。
タブレット端末でさらに効率化
タブレット端末を使用することで、さらに業務を効率化できるケースもあります。
診療する現場では、何か他の作業をしながらカルテにも記載するということが多くあります。
パソコンだとその場で入力しなければならないので、非効率なことも少なくありません。
タブレット端末やスマートフォンを上手に活用すれば、簡単に持ち運ぶことができます。
スマートフォンは幅広い世代に広く普及していますから、操作に慣れている人も多くいます。
それから最近では、患者本人が問診を入力する際に使われることもあります。
医師や看護師の業務が減ることになるので、負担を減らすことにもつながるのです。
医療現場は人手不足に悩んでいるところも多いですから、少しでも業務を効率化することが職場環境の改善にもなります。
紙媒体の利便性があれば残す
電子カルテを使用していても、全てをデータにして残しておかなければいけないわけではありません。
利便性は紙媒体の方が高い場合もあるので、そういった時にはそのまま保存しておく方が効率的です。
例えば、検査結果等も紙媒体のほうがよいこともあります。メモや付箋を張り付けているようなこともあります。
ただし、長期的に保存することが求められる情報は、スキャナで取り込んで電子データにしておくのがおすすめです。
電子データと電子カルテを結びつけることも可能なので、後から見返した時に一目瞭然になります。
スキャナは医療現場でも大活躍しており、性能も年々向上しています。
価格も低価格化しているので、導入するのに大きなコストはかからないので手軽に利用できます。
IT化に期待できる効果
電子カルテの使用など医療現場のIT化には、業務を効率化することが期待されています。
手間がかかっていたカルテの作成が簡単になったと医師が実感したり、カルテを探す手間が省けたりといったことです。
電子カルテは必要な情報をすぐに引き出せるので、医師と看護師などのスタッフとの連携を円滑にするのにも役立ちます。
また、実際に使用している医師の中には、診断書や紹介状を書くのが簡単になったと感じている人も多くいます。
その反対にせっかくITを医療現場に導入しても、医師や看護師の業務の負担が減らなかったのではあまり意味がありません。
ITはあくまでも医師や看護師など医療現場で働く人達をサポートするものです。
おわりに
電子カルテは、工夫次第では医療現場の業務を効率化することができます。
パソコン操作が苦手な人は、直感的な操作が可能なペンタブレットやタッチパネルを利用するのがおすすめです。
自分の使いやすい端末で操作することでより業務を効率化できるようになるでしょう。

株式会社ユヤマ

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