2022.11.16電子カルテ

【在宅医療・訪問診療】電子カルテの運用効率を良くする機能!

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訪問診療の医師

在宅医療や訪問診療を行ううえで、紙のカルテを使う方は多いでしょう。

しかし、近年では電子カルテによる業務の効率化が注目されています。

そこで今回は、在宅医療や訪問診療で電子カルテを利用するメリットや、運用効率が良くなる電子カルテの機能についてご紹介します。

 

在宅医療・訪問診療の推移

推移

現代の日本において、在宅医療・訪問診療は高齢化や外出が難しい患者さんの増加により増加傾向にあります。

在宅医療や訪問診療サービスを受ける患者さんのおよそ9割は75歳以上の高齢者であるというデータがあり、厚生労働省の調査によると2006年からほとんど毎年増加しています。

これからも高齢化が継続することが考えられるため、今後在宅医療や訪問診療の需要は高まると言えます。

 

参考ページ:厚生労働省ホームページ「在宅医療の現状について」(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000909712.pdf

 

在宅医療・訪問診療の実施に関する課題

在宅医療や訪問診療を実施することができない医療施設には、下記のような理由が挙げられます。

  • 24時間体制を構築することができない
  • 家族に負担がかかる
  • 症状が急変した際に対応できる設備がない

 

在宅医療や訪問診療が必要な患者さんは、日常的に家族やヘルパーが介護を行うため、精神的、肉体的、金銭的に負担が大きいと言えます。

また、患者さんは高齢のため症状が急変することもアリ、そのような場合は24時間体制で患者さんを診ることができる体制や設備が必要となります。

これらの理由により、在宅医療や訪問診療を実施することができない医療施設もあります。

 

在宅医療・訪問診療で使用する電子カルテの選び方

選び方

こちらでは、在宅医療や訪問診療で使用する電子カルテの選び方をご紹介します。

レセコンと連携できる

レセコンとは「レセプトコンピューター」を略したもので、医療施設から保険組合など支払機関に対して診療報酬を請求する際に使用する「レセコン(診療報酬請求書)」を発行するためのシステムです。

手作業で診療報酬を計算する際、計算ミスや勘定項目の漏れといったヒューマンエラーが発生する可能性が高くなりがちです。

その結果、支払機関からレセプトの書き直しを求められたり、正しい診療報酬を受け取ることができなかったりといったことが発生します。

レセコンを使用することで高速かつ正確にレセプトを作成することができるため、多くの医療機関で導入されています。

また、院外で診療を行った際、電子カルテとレセコンが連携されていることで、電子カルテに記載した診療情報をレセコンにリアルタイムで反映することができます。

そのため、電子カルテを導入する際はレセコンと連携することができるクラウド型のものを選びましょう。

 

十分なセキュリティ対策が施されている

電子カルテには患者さんの診療情報だけではなく、住所や名前、処方箋などさまざまな情報が記載されています。

そのため、医療機関は外部に情報が漏えいしないように、十分なセキュリティ対策が施された電子カルテを選ぶ必要があります。

また、電子カルテは電子保存に関する3原則である「真正性」「見読性」「保存性」に則って管理を行う必要があります。

外部にデバイスを持参すると改ざんや情報の漏えいといったリスクが発生するため、それらを防ぎ、正しい情報をいつでも参照することができる電子カルテを選びましょう。

下記、電子保存の3原則に関するページです。

 

参考ページ:当社コラム「守らないと罰則?電子カルテには電子保存の3原則がある!」(https://www.yuyama.co.jp/column/medicalrecord/three-principles/)

 

在宅医療や訪問診療向けの電子カルテについて

訪問診療での電子カルテ

紙カルテが使われている医療機関では、訪問診療時には対象患者のカルテを持参し、持ち帰るという運用を行います。外来診療(院内)部分は電子カルテ導入済という場合でも、対象患者の電子カルテデータを紙に印刷して持ち出し、現場で手書きした内容を帰院後に電子カルテに入力し直すという運用を行わなければならない製品も中にはありました。在宅医療・訪問診療向けの電子カルテとは、そんな外来に加え訪問診療も行う診療所と、在宅医療専門の診療所に向けた電子カルテの事を指します。

近頃では、大半がクラウド型の電子カルテになりました。

ネットにつなぐことができるノートパソコン等があれば、どの患者のカルテでもその場で確認の入力ができるようになっています。

在宅医療や訪問診療向けの電子カルテで利用したい機能

電子カルテの機能

上記で述べたように、在宅医療や訪問診療向けの電子カルテはとても便利です。

実際に、電子カルテを導入すれば、訪問診療にどういった変化をもたらしてくれるのでしょうか。

運用効率を良くする機能は下記の通りです。

訪問記録入力

訪問診療は患者と対面しながらも、電子カルテにその内容を入力していかなければなりません。

それにはやはり、早く正確に入力できる機能を活用する必要があります。

具体的には、定型文を選択して入力できる、過去文書を利用して新しい文書の作成を行う、頻繁に使用する処方を自動学習によって迅速に選択する、などの機能です。

文書作成支援

在宅医療や訪問診療では、毎月書類を大量に発行しています。

しかし、忙しい先生方にとって書類作成は、どうしても負担になってしまう作業の一つです。

電子カルテの内容からデータ引用の文書作成支援機能を利用すれば、その負担は大きく軽減できるでしょう。

文書作成支援機能を使えば、電子カルテ情報・診療情報提供書・居宅療養管理指導書・訪問看護指示書・主治医意見書などの医療文書のフォーマット化が行えます。

おわりに

今回は、在宅医療や訪問診療での電子カルテ利用のメリットや、運用効率を良くする電子カルテ機能についてご紹介しました。

電子カルテを導入すれば業務時間の短縮が可能となり、業務効率は格段にアップするでしょう。

また紙を印刷しなくて済むため、紙のコスト面の心配もいりません。

上記で紹介したものを参考に、自院の診療のスタイルに合った機能を取り入れて使い心地の良い快適な電子カルテにしてください。

 

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