2026年10月号
調剤医療費が過去最高更新-薬剤料増も処方箋枚数減少
【日病薬調査】「病棟加算300点」届出1割超-旧基準施設の約半数に

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調剤医療費が過去最高更新-薬剤料増も処方箋枚数減少

情報提供元:薬事日報社

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厚生労働省は28日、2025年度の調剤医療費(電算処理分)が前年度比3.8%増の8兆7242億円となり、過去最高を更新したと発表した。処方箋枚数は1.1%減の8億8669万枚と5年ぶりに減少したものの、長期処方化などを背景に処方箋1枚当たり調剤医療費は5.0%増の9839円に上昇した。調剤医療費の伸びへの影響度を見ると、薬剤料が3.3ポイント増だったのに対し、薬局の調剤業務にかかる技術料は0.6ポイント増にとどまり、薬剤料の増加が全体を押し上げた構図となった。

この結果は、日本薬剤師会が5月に公表した25年度保険調剤動向調査結果を裏付けている。同調査では、処方箋枚数が前年度比0.8%減と5年ぶりに減少した一方、調剤点数は3.5%増加して過去最高を更新していた。今回の厚労省集計でも、処方箋枚数の減少と処方箋1枚当たり調剤医療費の増加が確認された。

処方箋1枚当たり調剤医療費の内訳は、技術料が2676円(3.2%増)、薬剤料が7144円(5.7%増)だった。薬剤料のうち注射薬は918円と23.8%増加し、大幅な伸びを示した。

内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料は5446円で3.9%増加した。増加要因を見ると、処方箋1枚当たり薬剤種類数は0.3%増にとどまった一方、1種類当たり投薬日数は3.2%増加しており、長期処方化が薬剤料増加の主因となったことがうかがえる。

厚労省は、処方箋1枚当たり薬剤料上昇の背景について、「比較的単価の低い感染症関連の処方箋が減少したことに加え、使用量が増えている高額薬剤の影響がある」と分析している。

調剤医療費総額のうち技術料は前年度比2.1%増の2兆3730億円だった。内訳は調剤技術料が3.9%増の1兆2722億円で、このうち調剤基本料は7.1%増の8224億円、薬剤調製料は1.1%減の3936億円だった。薬学管理料は1兆1008億円で前年度と同水準(0.0%増)となった。

薬剤料総額は6兆3343億円で4.5%増加した。薬効分類別では「その他の代謝性医薬品」が1兆1274億円と最も大きく、腫瘍用薬は6883億円で10.1%増加した。生物学的製剤は1626億円で30.6%増、ホルモン剤は3868億円で16.9%増となり、高額薬剤を含むこれら領域の伸長が目立った。

一方、後発品の使用割合は数量ベースで91.7%と前年度から1.0ポイント上昇したものの、今回から新たに公表された薬剤料ベースでは75.9%となり、前年度から1.8ポイント低下した。

都道府県別の後発品使用割合(数量ベース)は、沖縄県が94.6%で最も高く、東京都が89.1%で最も低かった。前年度からの伸び幅は山梨県の3.2ポイント増が最大だった。

なお、医科入院と医科入院外を含めた薬剤医療費(電算処理分)は前年度から約5000億円増加し、初めて11兆円を超えた。

 

【日病薬調査】「病棟加算300点」届出1割超-旧基準施設の約半数に

情報提供元:薬事日報社

2026年度診療報酬改定で新設された病棟薬剤業務実施加算1(週1回300点)を届け出ている施設の割合が全体の11.2%と、改定前の加算1(現行の加算2、週1回120点)届出施設のおよそ半数に達したことが、日本病院薬剤師会の調査で分かった。日病薬は「診療報酬開始直後の届出割合としては多いのではないか」と手応えを示す。また、加算1の算定要件を満たしながら病棟加算自体が未算定となっている施設が算定した場合、病院薬剤師に関連した病院収入が倍増する可能性があるとのシミュレーション結果も公表。薬剤師増員に向けた病院経営側との交渉材料として活用するよう会員施設に呼びかけている。

病棟薬剤業務実施加算は26年度改定で、薬剤総合評価調整加算や退院時薬剤情報管理指導料の算定実績が多い施設を評価する上位区分として加算1が新設され、点数は週1回120点から300点へと大幅に引き上げられた。

日病薬が7月時点の届出状況を集計した結果、病棟加算1.2の届出施設は計2028施設で届出率は27.7%だった。改定前の5月時点における旧加算1の届出率27.0%から0.7ポイント上昇した。

内訳は加算1が890施設(11.2%)、加算2が1318施設(16.5%)。加算1の届出率を病床規模別に見ると、400床以上では32.7%、200~399床では19.4%と比較的高かった。

一方100~199床では8.6%、100床未満でも3.6%が届け出ており、中小病院でも算定が広がっていた。病床機能別ではDPC病院や一般病院で高く、精神科病院や療養型病院で低い傾向にあった。

また日病薬は、病棟加算1の要件である薬剤総合評価調整件数や退院時薬剤情報管理指導件数を満たしながら未算定の施設を対象に、病院収入への影響を試算した。その結果、加算1を算定した場合、いずれの病床規模でも収入の大幅な増加が見込まれた。

具体的には、100床規模の病院で1092万円から2008万円に、410床規模では5591万円から1億1478万円に増加すると試算。その他の病床規模でも病院収入は概ね倍増する結果となった。

武田泰生会長は「50床を1病棟とすると、0.5人程度の薬剤師配置で対応できる。十分に薬剤師を雇用できる収入が得られることになる」と説明。「新たに病棟薬剤師が配置されれば、薬剤管理指導や総合評価調整、退院時指導など他の加算算定にもつながる。医療安全の向上や医師、看護師の負担軽減にも大きく貢献できる」と強調した。

その上で、「薬剤部門の現状を分析し、300点の上位加算算定による収入効果をシミュレーションした上で病院経営側との交渉に活用してほしい」と訴えた。

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