2021.09.21電子カルテ

診療所における電子カルテの代行入力について

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電子カルテの代行入力

医師の業務は、診察はもちろん、電子カルテへの入力などさまざまな業務があり、多忙な日々が続きます。

そのような医師をサポートする目的で「医療クラーク」の配置に対して保険算定(医師事務作業補助体制加算)ができるようになりました(一定の条件を満たした病院の入院初日に限る。)。

医療クラークは医師がこれまで実施していた事務作業を代行するスタッフを指し、その普及率は徐々に増加していくことが見込まれます。

診療所では算定できない加算ですが、医師の電子カルテへの入力作業を代行するマンパワーに対して政府がその有用性を評価した点は大きく、診療所における電子カルテ運用の中でも「代行入力」のメリットを積極的に取り入れていこうというニーズが高まってきています。

今回は、診療所での医療クラークによる電子カルテの代行入力についてご紹介します。

 

 

電子カルテの代行入力とは?

電子カルテの代行入力とは、医師ではなく医療クラークによる電子カルテへの入力を指します。

医師の負担軽減を目的として病院の入院料への加算として点数が設けられましたが、病院勤務医だけが多忙という訳ではもちろんありません。

紙カルテ運用の時代以来、今でもカルテの「代筆」による医師の負担軽減、診療の効率化は医療機関の規模を問わず行われていることです。電子カルテの普及によって「紙カルテの代筆」が「電子カルテの代行入力」へと表現が変わったのであり、その目的や注意点などは同一です。

例えば、「医師の指示に従い電子カルテへの入力作業の代行(紙カルテであれば代筆)が行われる」のであって、その記載についての監修責任者が医師であることに変わりはありません。入力内容をしっかりと確認してから承認保存の操作を行いましょう。

 

 

代行入力を行うための電子カルテ端末とは

代行入力の効率化

紙カルテの代筆とは異なり、電子カルテでの代行入力による診療のフローを確立する為にはどのような機器が必要でしょうか。

考え方としては「1台のPCが2人で同時に使える」ようになっていることです。具体的には、1台の電子カルテ端末に2組の入力デバイス(マウス+キーボード)と2枚のディスプレイが接続されている状態です。ディスプレイへの出力設定はもちろん「クローン」(複数のディスプレイにそれぞれ同一の情報が表示される)です。

また、医師側のディスプレイはペンタッチモニタとすることがおすすめです。

大半の内容は代行入力できても、シェーマ描画は医師本人でなければ入力できません。また、診断病名を決定し入力したり、分析・考察内容を記載するA(アセスメント)領域は医師が「頭を動かしながら手を動かす」方が効率的な場合があります。

最後に代行入力内容の確認を行う際も、ちょっとの手直しなら気づいたその場で自ら行う方が早く完結する場合があります。

 

代行入力を始めるにあたって

代行入力の始め方

電子カルテ入力を代行するクラークは担当者を新たに雇用する方法と既存スタッフに担当させる方法の2通りがありますが、紙カルテとレセコンによる従来的な業務フローから中途で電子カルテを導入する際の既存診療所の場合は「既存事務スタッフに担当させる」方法がおすすめです。

電子カルテを中途から導入したことにより、事務スタッフの窓口業務は飛躍的に効率化されるので、例えばこれまで5名体制で行っていたところを4名体制で行えるようになります。この1名分のマンパワーを「月曜の午前診のクラーク担当は○○さん」のように当番制でシフトを組んで回していきます。

おすすめする理由や期待されるメリットは、次のようなものです。

 

〇第一に既に自院の院内フローを理解している点です。どのような傷病の患者が多く来院し、投薬、処置、レントゲン撮影、点滴などどのような診療行為が行われているかについて研修や説明の必要がありません。

 

〇第二に、保険算定のエキスパートである点です。電子カルテが導入されレセコンと接続している(もしくは一体型電子カルテの機能の一部としてレセコンが包含されている)ので、「操作」という点だけを見れば、これまで医師の書いたカルテを解釈・判断しながら「レセコン入力」していたのが診察室での「電子カルテ入力」へと置き換わったと考えることができます。正しく保険算定するために何をどのように入力すべきか一番良く分かっているスタッフです。もちろん、電子カルテに入力するのはオーダーだけではありませんが、S(主訴など)やO(所見など)はテンプレート機能を使用すれば簡単な操作で見易くカルテに貼り付けることができ、類型化できる文言はあらかじめひとまとまりの文単位で学習リストに登録しておけば呼び出すだけでカルテに貼り付けることができるので、すべてをキーボード入力しなければならないということはまずありません。

最初の段階では口頭による説明や指示を少し詳しく丁寧に行わなければなりませんが、みるみる操作に習熟し、重要な戦力となってくれるでしょう。

 

〇第三に、医療事務員としてのスキルアップです。診察の現場に立ち会う経験を通じて自院の診療行為への理解が深まることによって、スタッフの医療事務員としてのスキルアップが図れます。

 

〇第四に、体制の強化です。当番制にすることでより多くのスタッフのスキルアップが図れるだけでなく、緊急時にはいつでも誰でもクラークを担当することができる盤石の体制となります。

 

 

おわりに

今回は診療所における電子カルテの代行入力についてご紹介しました。

電子カルテへの代行入力はクラークが行います。

クラークは医師が普段実施している事務処理を代行する役割を持ち、その中のひとつである電子カルテへの代行入力を診療所の電子カルテ運用に取り入れていくニーズが高まっています。

診察室のカルテ端末を「代行入力」仕様にする為には入力と出力が2系統となるよう機器の増設が必要です。また、現在稼働中の診療所で電子カルテ導入を機に代行入力を始める場合は、既存の医療事務スタッフのマンパワーを活かすことによって投資対効果をより高めることができます。

「全てを自分で入力しなければならない」と考えるのではなく、病院の保険算定で認められた医療クラークによる電子カルテ代行入力の有用性に着目し、電子カルテ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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