2024.12.11クリニック開業 , 電子カルテ

クリニックにおける開業前後にできる感染症対策をご紹介

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クリニックをはじめとする医療機関には、連日さまざまな患者さんが来院します。

感染症に罹っている患者さんも来院することがあるため、患者さん同士で感染が広がる可能性があります。

また、医師が感染してしまうとクリニックの運営自体ができなくなり、収益を得られなくなるため、経営の観点からも感染症対策は重要です。

本記事では、クリニックにおける感染症対策について、開業前後にできる具体的な対策をご紹介します。

 

クリニックを開業する前に準備できる感染症対策

感染症対策は開業後だけでなく、クリニックを開業する前のテナント探しや、改装時にも考慮する必要があります。

以下に、クリニックを開業する前に準備できる感染症対策をご紹介します。

 

換気用の窓を設置する

クリニックを開業する際は、空気の入れ換え・換気を行えるように、窓付きの物件を選ぶようにしましょう。

物件に窓がない場合、窓を設置できるかを確認しておくことが重要です。

換気がしやすい物件は、風の入口と出口を確保できるように、二つ以上の窓が取り付けられているものです。

一方、窓が一つしかない物件では、室内の空気が通り抜けにくく、換気の効率が悪くなります。

また、風を取り込みやすい「ウインドキャッチ連窓」の設置もおすすめです。

 

CO2モニターや空気清浄機を設置する

CO2モニターとは、建物内の空気中に含まれる二酸化炭素の濃度を計測する製品です。

一般的にCO2濃度は1,000ppm以下が適切とされ、それ以上になると眠気や不快に感じる人が増えます。

CO2濃度が1,000ppmを超える換気性の悪い室内環境では、感染症に罹るリスクが高まります。

冬季には風邪やインフルエンザなどの感染症が流行しやすくなるため、空気清浄機の設置も有効です。

空気清浄機には備え付けのものや、あとから購入できるものがあるため、開業するクリニックに合ったものを選びましょう。

 

予約システムを導入する

人が多くなるほど感染リスクが高まるため、クリニック内は少人数であることが望ましいです。

しかし、とくに待合スペースでは常に少人数を保つのは難しいでしょう。

これを解決するには、開業前に予約システムを導入することが効果的です。

患者さんは予約システムを利用することで、診療時間を予約し、診療まで自由に行動できます。

予約システムは開業後も導入できますが、開業前に導入しておくことでシステムの使い方の周知がスムーズに進むでしょう。

また、開業後に予約システムを導入すると、システムの連携や運用を変える必要があるため、開業前の導入をおすすめします。

 

参考ページ:厚生労働省ホームページ「クリニックにおける効果的な感染対策の好事例の紹介」

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001018631.pdf

 

クリニックを開業したあとの感染症対策

こちらでは、クリニックを開業したあとの感染症対策をご紹介します。

 

衛生指導やマスクの着用を必須化する

クリニックを訪問すると、チラシやポスターで「マスクの着用をお願いします」とアナウンスをしているところがあります。

これは感染症を予防する目的であり、患者さんだけでなくクリニックのスタッフにも注意を喚起しています。

厚生労働省の調査によると、マスクを着用した場合の感染率は非着用時の0.76倍になることから、マスクは感染症予防に一定の有効性があると言えます。

また、手洗いやうがいといった衛生指導も感染症対策の有効な手段です。

患者さんの協力が必要ですが、衛生指導やマスクの着用によって感染症の拡大を予防できます。

 

大声を出さない

スタッフがマスクを着用して診療や業務に臨む理由のひとつとして、患者さんへの飛沫感染を防ぐことが挙げられます。

マスクなしに近距離で会話をすると、飛沫感染やマイクロ飛沫感染のリスクが高まります。

飛沫の距離は、会話では1m、咳で3m、くしゃみで5m程度飛ぶといわれており、意外と遠くに飛びます。

マスクを着用することで、自分が発する咳やくしゃみの拡散を防ぎ、他者の咳やくしゃみの吸い込みも防げます。

また、会話でも1m程度の飛沫が飛ぶため、クリニック内ではできるだけ会話を控えることが重要です。

 

オンライン診療に対応する

クリニックには多くの人が集まるため、さまざまな感染症に罹るリスクが常にあります。

クリニック内での感染症に不安を抱いている患者さんも一定数いると考えられるため、オンライン診療への対応も検討しましょう。

オンライン診療はスマホやタブレット、パソコンを使用して、クリニック外から診療や処方を受けられます。

患者さんはクリニックに足を運ぶ必要がなく、来院時や待ち時間中に感染症を気にせずに診療を受けられる点がメリットです。

また、足腰が悪い方や、雨や雪などの天候でも診療を受けられる点もメリットです。

 

おわりに

本記事では、クリニックにおける感染症対策について解説しました。

クリニックを開業する前には、換気用の窓やCO2モニター、空気清浄機の設置、予約システムの導入などが対策になります。

開業後は衛生指導やマスクの着用を必須化する、大声を出さない、オンライン診療に対応することなどが対策です。

開業の際は患者さんの安全性についてしっかりと考えておきましょう。

 

 

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タグ : 対策 感染症 開業医 クリニック開業
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