今更聞けない!電子カルテの基礎知識と可能性
医療機関ごとに、多くの診療情報を抱えています。
この診療情報の保存方法として、電子カルテの活用をされる医療機関が多くなっています。
また、電子カルテだけではなく、医療のICT化はとても重要な課題です。
こちらの記事では、医療ICTの一つである電子カルテの基礎知識と可能性についてご紹介します。
電子カルテ基礎知識 電子保存の三原則
医療の現場でシステムの導入を検討する場合には、電子保存の三原則について確認する必要があります。
システムを提供しているメーカーにとっては、システム構築のうえで必ず行わなければならないことであるため、これが担保されていないということはまずありえません。
しかし、だからといって医療機関側で知らないでよい情報だというわけではありません。
電子保存の三原則についてきちんと理解をしておいた方がよいでしょう。
電子保存の三原則とは、
・真正性の確保
・見読性の確保
・保存性の確保
のことです。
この三つが要求水準を満たしている必要があるのです。
電子保存の三原則については、厚生労働省が定めた「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に記載されていますので一度目を通しておくと良いでしょう。
医療現場が抱えている問題とは?
電子保存の三原則について知った後は、医療現場が抱えている昨今の問題についても知っておいた方が良いでしょう。それは、「電子化の遅れ」です。
急速に電子化が進んでいる医療現場ですが、医療のICT化の必要性からすると今でもまだ十分ではないと言えます。
セカンドオピニオンの一般化や高齢化、医療現場の業務量の増加など様々な問題の解決のために、医療のICT化の促進は必要だと言われています。
業務の効率化だけではなく、政策的な視点から見ても医療のICT化は必要だと言われています。
こういった医療問題の解決のために、電子カルテは必要なシステムです。
医療だけでなく、製薬や介護など様々な分野に影響を与えるシステムなのです。
電子カルテの導入で見えてくる可能性
電子カルテを使ってできることは非常に多いです。
社会にとっても役立つシステムであるため、ここではより広い視点で電子カルテのもつ可能性をご説明します。
地域医療ネットワークの構築
電子カルテの活用により、患者さんの側では医師とのコミュニケーションをより円滑にとることができるようになります。
そのため、予防や不安の解消をより簡単にすることができるようになります。
医療機関側は、介護施設や在宅医療との連携など多様な診療形態に対応することができるようになります。
患者との信頼関係の構築や、より短時間で正しい診療を行うことができるようになる可能性など様々な恩恵をうけることができます。
電子カルテを導入する際のポイント
社会的には、このように恩恵のあるシステムである電子カルテですが、医療機関単位でも多くのメリットがあるため、多くの医療機関で導入が進んでいます。
電子カルテの導入を検討されている医療機関では、少なくとも以下の二点をチェックしておきましょう。
運用設計
運用設計は、導入前はもちろんのこと、導入後もしっかりと行いましょう。
実際に機能を使う中で、見えてくる使い方もあります。
どのような使い方をすれば、より効果的に運用することができるのか、日々運用しながら運用設計を改善していきましょう。
予算設定
電子カルテを導入することで、当然費用がかかってきます。
運用コストが十分にコストパフォーマンスの合うものであるかどうかはきちんと考えておきましょう。
肝になるのは、必ずしも安いものを選ぶことが良いというわけではないということです。
必要な機能と金額とを十分に考えたうえで、導入する電子カルテを決定しましょう。
おわりに
電子カルテの導入は、医療機関にとっても社会にとってもメリットのあることです。
まだ電子カルテを導入されていない医療機関では、ぜひ導入のご検討をしてみてください。

株式会社ユヤマ

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