クリニックを開業する際に必要なものや、あると有利な資格一覧
現在勤務医として病院などに勤められている方のなかには、将来クリニックの開業を検討している方もいらっしゃると思います。
クリニックを開業するためには物件や初期費用、電子カルテなどの機器が必要ですが、開業のために必要な資格はあるのでしょうか。
本記事では、クリニックを開業する際に必要なものや、あると有利な資格をご紹介します。
クリニックを開業する際に必要なもの
下記、クリニックの開業に必要なものです。
各種申請
クリニックを開業するためには、各種機関に対して下記のような申請が必要です。
申請場所 | 申請書 |
保健所 | 診療所開設届
診療所使用許可申請書 診療用X線装置備付届 麻薬管理者・施用者免許申請書 結核予防法指定医療機関指定申請書 |
厚生局 | 保険医療機関指定申請書 |
地区医師会 | 母体保護法指定医師指定申請書 |
労働基準監督署 | 労災保険指定医療機関指定申請書 |
診療所開設届のように、提出期限が設けられている申請書もあるため、開業前後であわてることが無いよう、早めに準備しておきましょう。
申請書については、下記のページで詳細を記載しておりますので、ご参考ください。
当社コラムページ「クリニックの開業に必要な申請や届出をまとめて解説」
物件
クリニックを開業するためには、土地が必要です。
開業する物件については自宅を使用したり、テナントに入ったりといった選択肢があります。
それぞれ、集客や開業時間の融通などに違いがあるため、どのような経営をしたいかによって物件を選びましょう。
医療機器や事務用品など
クリニックを開業するためには、電子カルテやレセコンといった機器だけではなく、ペンやノートといった事務用品を用意する必要があります。
患者さんが気持ちよく診療を受けられ、医師やスタッフが働きやすくなるような医療機器や事務用品などを用意しましょう。
スタッフ
医師ひとりでは、診療や会計といった業務をすべて行うことは難しいでしょう。
そのため、経営方針に理解があり、優秀な人だと思ったスタッフを開業前に雇用しましょう。
クリニック開業の際に必要な資格や、あると有利な資格
結論として、クリニックを開業するために必要な資格は医師免許のみで、年齢制限もありません。
しかし、集客や信頼の向上を目的として、取得しておいたほうが良い資格もあります。
こちらでは、クリニック開業の際に取得しておくと有利な資格についてご紹介します。
医療経営士
医療経営士は医療機関の経営を担う人材育成を目的とした資格で、1級は経営に関する知識や意思決定を行うことに役立てることができます。
2010年に設立された、一般社団法人日本医療経営実践協会が実施しているこちらの資格は、開業医だけではなく医療機器や医薬品メーカーに勤務する社員でも取得している方がいらっしゃいます。
医療経営コンサルタント
医療経営コンサルタントは1990年に設立された、公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会の認定資格です。
クリニックや病院の経営に関するコンサルタントの資格であり、資格取得後も継続した研修が義務付けられています。
防火管理者
防火管理者は経営に関する資格ではなく、施設の管理を行う方に必要な資格です。
一般的な建物と同様に、クリニックも消防法に基づき、建物の用途や収容可能な人数が決められています。
法律を遵守し、火災など事故が発生したときの適切な対処方法を学ぶ防火管理者は、クリニック開業の際に取得しておくべき資格です。
おわりに
本記事では、クリニックを開業するために必要なものや、あると便利な資格一覧です。
クリニックを開業するために必要な資格は医師免許のみですが、集客や信頼度向上を目的として医療経営士や医療経営コンサルタント、防火管理者などを取得する医師もいらっしゃいます。
これからクリニックの開業を検討している方は、上記の資格を取得してはいかがでしょうか。

株式会社ユヤマ

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