2022.08.29電子カルテ

クラウド型電子カルテの導入で在宅医療にどのようなメリットが?

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通院がままならず、在宅医療を利用する方は多くいらっしゃいます。

その在宅医療の現場でも、近年電子カルテは非常によく利用されています。

特に、クラウド型の電子カルテの利用が多いのですが、在宅医療の現場でクラウド型電子カルテを導入することにはどのようなメリットがあるのでしょうか?こちらの記事では、そのメリットに注目してご説明します。

 

在宅医療について

在宅医療について

在宅医療とは、患者さんの自宅などで診療を受けることを指し、往診と訪問診療に分けられます。

 

往診

医師が診療を行う上で訪問する必要があると判断したときに、予定外に患者さんのもとを訪れて診療することを往診と言います。

往診を行うケースには緊急性のものが多く、患者さんの容態が悪化した場合などが該当します。

 

訪問診療

あらかじめ医師が患者さんや家族に対して指定日時に訪問する旨を伝えている、計画された診療行為を訪問診療と言います。

通院が困難な患者さんのもとへ医師が訪れ、容態の確認やリハビリなどを行い、経過観察を行うことが一般的です。

 

在宅医療を受ける患者さんの中には寝たきりの方や、回復が困難な後遺症を負った方が対象です。

近年、高齢化が進む日本では通院が難しい老体の方が多くなる傾向にあるため、在宅医療に関する需要が高まっていると言えます。

 

在宅医療の対象となる疾患

在宅医療の対象となる疾患には、下記のようなものが挙げられます。

  • ガン
  • 慢性的な循環器疾患
  • 脳梗塞を含む脳血管疾患
  • うつ病や統合失調症を含む精神疾患
  • 認知症
  • 運動器の疾患
  • 脊髄損傷

 

これらに共通する症状は通院が困難であり、定期的なリハビリが必要な点などが挙げられます。

 

在宅医療に必要な費用

在宅医療に必要な費用

在宅医療には、診療費用だけではなく医師や看護師の交通費などが必要となるため、診療所やクリニックで診療を受けるよりも割高になります。

 

下記、保険適用の対象となるものと対象外になる費用に分けてご紹介します。

 

保険適用の対象となる費用

診療費

診療費については在宅医療を受ける回数や医院、クリニックによって異なりますが、こちらは保険適用となるため、ある程度軽減されます。

また、月の負担が一定額を超えた際には、払い戻しを受けることができる「高額療養費制度」が適用されることがあります。

 

医療費や薬代

医師の医療行為や、医師の指示により薬局から処方される薬も保険適用の対象です。

一般的に医療費や薬代については、在宅医療でも金額が変動することはありません。

 

介護サービスの費用

高齢者を対象として、看護師が訪問した際には介護保険が適用されます。

こちらで発生する費用は受けるサービスにより異なり、一般的には1~3割程度の負担で利用が可能です。

 

保険適用の対象外となる費用

医師や看護師の交通費

医師や看護師が患者さんのもとに向かう際の交通費は患者さんや家族が支払う必要がありますが、こちらは保険の適用外となります。

遠方から医師や看護師が訪問した場合は高額になる傾向にあるため、自宅近くの診療所やクリニックに相談しましょう。

 

予防医療にかかる費用

インフルエンザなどの予防接種は病気に対する治療ではないため、保険は適用されず全額自己負担です。

 

クラウド型電子カルテとは

在宅医療

電子カルテとは、狭い意味では電子化されたカルテ情報そのもののことを指します。

より広い意味では、色々な周辺システムと連携し医療機関の業務全体をサポートする基幹システムのことを指しています。

現在日本では、多くの電子カルテメーカーがそれぞれに特徴のある電子カルテのサービスを提供しています。

特に、2010年、医療分野のクラウド解禁以降は医療現場でのクラウドサービスの利用が増えており、電子カルテも同様にクラウド型電子カルテの導入が徐々に増えてきています。

 

オンプレミス型とクラウド型の違い

電子カルテは、オンプレミス型とクラウド型とに分かれます。

オンプレミス型とクラウド型の違いは、サーバーの置き場所の違いです。

クラウド型の特徴としてはオンプレミス型とは異なり、電子カルテ提供会社が用意したサーバーを利用します。

中には、サブサーバーを標準装備しているクラウド型電子カルテもあります。

サブサーバーを標準装備している場合、ネット回線に障害がおきたときでも診療に支障をきたさず運用を継続することができるのです。

 

在宅医療におけるクラウド型電子カルテのメリット

在宅医療での電子カルテ

在宅医療の現場でクラウド型電子カルテが利用されることは多いです。

こちらでは、在宅医療においてクラウド型電子カルテを使用するメリットをご紹介します。

 

院外への端末の持ち出し

電子カルテは、「クラウドで電子カルテを利用する」「リモートで電子カルテ端末を操作する」などの方法で、院外にいながらにして、カルテ情報の閲覧・編集・共有ができます。

特に、クラウド型電子カルテはその手軽さから在宅医療の現場で多く利用されています。

他にも多くのメリットがあり、在宅医療の現場ではクラウド型電子カルテを利用することが多くなっています。

まだ導入をされていない医療機関でも、在宅医療との相性が良いことから導入を検討されているところは非常に多いのです。

 

オーダー連携

オーダー連携とは、処方オーダーや検体検査オーダーといった指示をコンピュータで行うシステムのことを指します。

在宅医療の現場から電子カルテを通してさまざまなオーダーをすることができるのは、大きなメリットであると言えます。

 

請求書システムやレセコンとの連携

診療行為に対する請求書の作成や、診療行為ごとに決められている点数を自動で算出するレセコンなどと連携することで業務効率化が期待できます。

院外でも使用することができれば、その場で請求書を作成したり、帰院後に診療報酬を計算したりといった作業が無くなります。

 

クラウド型電子カルテの在宅医療の現場における普及

電子カルテの普及

クラウド型電子カルテは、院外での活動の多い在宅医療の現場における導入もとても進んでおり、小回りの利くクラウド型電子カルテが好んで利用されています。

大規模な病院では、オンプレミス型が導入されていますが、クリニックや在宅医療の現場では、より小回りの利くクラウド型電子カルテを使われることが多いのです。

 

おわりに

本記事では、クラウド型電子カルテの導入で在宅医療にどのようなメリットがあるのかをご紹介しました。

在宅医療とは通院が難しい患者さんのもとへ医師や看護師が訪れ、診療行為をすることを指します。

訪問先でもオーダー連携や請求書システム、レセコンなどと連携することで滞りなく診療行為や請求を行うことができるため

在宅医療の現場にはクラウド型電子カルテの利用がとても向いています。

在宅医療は診療を行う際の物理的制約も多く、またチームによる情報共有も不可欠です。

クラウド型電子カルテを活用することで、より効率的・効果的な医療体制を整えていきましょう。

 

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タグ : 医療 在宅 電子カルテ
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