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2019年10月号

  • 「減薬取り組む薬局少ない」調剤報酬に支払側委員が指摘‐中央社会保険医療協議会総会

    ■中央社会保険医療協議会総会は、2020年度診療報酬改定に向けた具体的な議論を行った。18年度改定後の算定状況をまとめたデータを踏まえ、支払側委員からは、減薬に取り組む薬局数や服用薬剤調整支援料を算定する薬局数の少なさを指摘する声が上がった。また、中小病院における薬剤師病棟業務加算の算定回数など、今後の議論の参考となる追加データを厚生労働省に求める意見が出た。

     

    ■この日の総会では、厚労省が18年度改定後の算定状況に関するデータを提示。来年度改定に向けて取り組むべき内容について意見交換した。調剤報酬をめぐっては、18年度の重複投薬・相互作用等防止加算の算定回数は1カ月当たり40万3856件(前年度比7万4640件増)、外来服薬支援料の算定回数は1カ月当たり7464件(1920件増)だった。

     

    ■この現状について、支払側の幸野委員(健康保険組合連合会理事)は「重複投薬加算が増加傾向にあるが、絶対数が少ない。薬局数に比べて、薬局の本来業務である減薬の取り組みに関する算定が少ないので、絶対数を増やすことが必要だ」と訴えた。また、幸野氏は、服用薬剤調整支援料の算定回数が昨年6月の審査分で189件だったことについて「アウトカムが求められるので、確かに難しいとは思う」と理解を示す一方、「全体の薬局数に比べてこの回数は少なすぎる。引き続き推進策を考えるべき」と注文を付けた。

     

    ■長期処方に関しては、「長期処方に対応するために導入した分割調剤が全く普及していない。長期処方に伴う残薬の解消、医薬品の適正使用を推進するには、患者と薬局が使いやすい、診療報酬上の新たな仕組みが必要」と指摘した。

     

    ■診療側の松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は、病棟薬剤業務実施加算1に言及し、「届出医療機関数が増加しているが、病棟で薬剤師が活躍していることを示すデータを示してほしい」と厚労省に要望。猪口雄二委員(全日本病院協会会長)も「中小規模病院の算定がどうなっているか教えてほしい」と、追加のデータを提示するよう求めた。

  • 薬剤師への業務移管提案‐医師と事前合意で協働促す‐四病院団体協議会

    ■全日本病院協会などの病院団体で構成する四病院団体協議会は、医師の労働時間短縮のため、一部業務を薬剤師など他職種に移管することを求める提案書を根本厚生労働相に提出した。薬剤の種類や投与量等の変更を事前に作成したプロトコルに基づいて医師と協働することなどを求めており、医師の包括的指示と同意がある場合は医師の確認を必要とせず、これら業務を薬剤師が主体的に行うことが望ましいとした。現行法を改正することなく、業務移管できるとしている。

     

    ■医師の労働時間短縮をめぐっては、厚生労働省が「医師の働き方改革を進めるためのタスクシフティングに関するヒアリング」を開き、移管できる業務内容、移管可能な理由、移管後の業務の質の確保などについて、日本医師会など関係団体から聞き取りを行っている。

     

    ■今回の提案は、同協議会がより多岐にわたるタスクシフティングの可能性について議論してきた結果をまとめたもの。薬剤師や看護師などの各医療職への移管が可能な業務内容を示している。

     

    ■具体的には、薬剤の種類や投与量、投与方法、投与期間の変更や検査オーダーについて、事前に作成・合意されたプロトコルに基づき、専門的知見の活用を通じて、医師と協働して実施することとした。

     

    ■薬剤選択、投与量、投与方法、投与期間については、医師に対して積極的に処方提案すべきとし、潜在的かつ不適切に処方されている多剤のスクリーニングと処方提案、退院後の生活を考慮した処方提案などを例に挙げた。

     

    ■在宅患者を含め薬物療法を受けている患者に対しては、患者の副作用の状況把握や服薬指導などの薬学的管理を行うことを提案。薬物の血中濃度や副作用のモニタリングに基づき、副作用の発現状況や有効性を確認すると共に、医師に対して必要に応じ薬剤変更を提案することも求めた。

     

    ■外来化学療法を受けている患者に対しては、医師と協働してインフォームド・コンセントを実施すると共に、薬学的管理を行うことを求めた。

     

    ■同協議会は、これら業務内容については現行法でも薬剤師が実施できるとし、医師の包括的指示と同意がある場合は、医師が確認することなく、薬剤師が主体的に行えることが望ましいとした。