2023.10.13電子カルテ

電子処方箋は電子カルテと連携することで管理業務を効率化できる

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電子処方箋は電子カルテと連携

近年では業務効率改善や情報共有などを目的として、診療に関する情報を紙面からデータ上で保管・管理する傾向にあります。

電子カルテや電子処方箋など、診療所ではさまざまなツールが導入されていますが、これらは正しく連携されているのでしょうか。

実は、これらを連携することで入力の手間を省き、今まで以上に業務効率の改善が可能となるのです。

本記事では、電子処方箋と電子カルテの連携についてご説明します。

 

電子処方箋とは?

電子処方箋は国の施策であるデータヘルス改革の一環として、オンライン資格認証などとあわせて連携する情報のひとつです。

オンライン資格認証システムを基盤として医師や歯科医師、薬剤師間で処方箋のやり取りを行うことができます。

調剤後、薬局は調剤結果を電子処方箋管理サービスに送信し、重複投薬や併用禁忌がないかといったチェックに活用されます。

要約すると、電子処方箋は患者さんの過去のお薬データに基づき、正確かつ安心・安全な医療サービスの提供に使われるのです。

従来であれば、処方箋は紙面に記載された情報をもとに、薬剤師が対象となる薬をピッキングします。

上記の場合、診療所・患者さん・薬局間を連携している媒体は紙のみとなります。

紙媒体は書き込みや目視がしやすい一方、紛失したり水分でにじんだりするといったリスクを持ちます。

また、目視での処方はヒューマンエラーが発生しやすいものです。

処方箋を電子化することによって診療所・患者さん・薬局間の連携がスムーズになり、ヒューマンエラーを防ぎやすくなります。

なお、患者さんが電子処方箋を選択した場合、医師や薬剤師の電子署名が必要です。

 

電子処方箋を採用するメリット

電子処方箋を採用するメリット

こちらでは、電子処方箋を採用するメリットをご紹介します。

 

連携がスムーズ

先述の通り、電子処方箋を採用することで診療所・患者さん・薬局間の連携がスムーズになります。

また、紙媒体よりも視認性が向上し、処方ミスなどのヒューマンエラーを防ぎやすくなる点も魅力です。

患者さんの観点では薬局に持参する紙の処方箋を紛失してしまうリスクを削減することができます。

診療所からすると、紙の処方箋を印刷する際に発生していた印刷コストを大幅にカットすることが可能です。

 

いつでも情報を参照できる

複数の医療機関や薬局間で情報の共有が進行することによって、重複投薬の防止や参照が可能となります。

オンライン資格認証などのシステムから入手できる薬剤情報を参照することで、質が高い安全な医療を提供できます。

患者さんからすると、安心・安全な医療は前提であり、正確かつ高速なサービスを求めるものです。

電子処方箋を採用することで、処方箋に関する業務効率を改善できることから、これらを実現することができます。

 

フォーマットが統一される

医療機関や薬局などで情報を共有する際、それぞれの施設で使われているフォーマットの場合、視認性が低下します。

医療業界にとって視認性の低下は、処方箋ミスや誤診といった重大なミスが発生する要因です。

このことから、視認性の低下は可能な限り防がなければならない要素であるといえます。

フォーマットを統一することで複数の医療機関や薬局とやり取りを行っても視認性が低下しないため、視認・連携がスムーズになります。

 

電子カルテとの連携について

電子処方箋と連携可能なシステムのなかには、電子カルテが含まれています。

電子カルテは患者さんの診療情報を電子データ上に保管して、いつでも参照することができる点が特徴です。

紙カルテの場合、患者さんのカルテを探したり対象の箇所を探したりする際に時間を要してしまいます。

また、紛失や災害時に患者さんの情報を失ってしまうことから、正確な診療ができない状況に陥る可能性が考えられます。

電子処方箋と電子カルテを連携することによって、診療情報や処方箋の情報などを一括で記載・管理することができます。

各システムが個別に稼働している場合、各々のシステムに手入力しなければならないことから、二重で入力する手間が発生します。

そのため、現在多くの診療所では連携可能な電子処方箋と電子カルテを採用する傾向にあります。

 

電子処方箋に関する国の取り組み

電子処方箋に関する国の取り組み

令和5年1月から、これまで紙でやり取りしていた処方箋をオンラインで行う、電子処方箋の仕組みが開始しました。

理由は先述の通り、安心・安全な医療の提供であり、患者さんの不安をなくすことと医療機関や薬局の業務負担軽減が挙げられます。

しかし、患者さんからするとこれまで紙で受け取っていた処方箋が、いきなり電子化すると混乱を招いてしまうものです。

そのような状況を対策として、令和4年11月からメディアを通して患者さんに対し電子処方箋の認知を開始しました。

また、診療所や薬局にポスターやステッカーを設置し、認知度向上を図っています。

このように、日本では電子処方箋の採用・導入・運用のためにさまざまな施策を行っているのです。

 

おわりに

本記事では、電子処方箋とはどのようなものなのかについて、メリットや電子カルテとの連携とあわせてご説明しました。

電子処方箋はこれまで紙媒体で行っていた処方箋の払い出しを、データ上で行うようにする仕組みを指します。

電子処方箋を導入することで、連携がスムーズになる・いつでも情報を参照できる・フォーマットが統一されます。

その結果、患者さんに対して安心・安全な医療を提供するだけではなく、薬局や診療所の業務負担を軽減することができます。

電子処方箋を導入する際、電子カルテなどの既存システムと連携が可能なのかを確認しましょう。

 

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タグ : 電子カルテ 電子処方箋
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